ナス 青枯病

病原:Pseudomonas solanacearum (Smith 1896) Smith 1914
病徴:一部の茎葉が日中に急に水分を失って青いまましおれる。最初の2〜3日は夜間や曇天日に回復するが,病状が進むと回復しなくなり,枯死する。根ははじめ細根や支根が褐色〜暗褐色に変色し,次第に根全体がやや褐変する。茎の導管部は褐変し,白濁した汁液を分泌する。
伝染:病原細菌は土壌伝染する。 本菌は多犯性で寄生範囲が広いので,ナス科の各種の寄主作物の栽培によって土中の菌密度が増し,被害が増大する。地温20度を越えると発病し,ハウス栽培では5月以降,露地栽培では夏期高温時に多発する。地下水が高く,土壌酸度がpH6。0〜8。0の範囲で良く発病する。
防除:本病菌は土壌伝染する。 このため連作をさけ,ウリ科やイネ科作物等と輪作する。 夏期の水田への転換は菌密度の低下に有効である。酸性土壌で多発するので石灰等で土壌酸度を調整する。また定植苗の根部損傷を防ぎ,敷わら等で地温の上昇を避ける。薬剤はクロルピクリン剤による床土,本圃の土壌消毒が有効。

参考: ナス 青枯病 - 日本植物病名データベース

青枯病(株):株は急に萎ちょうして,急速に枯死する。

青枯病(株,根):萎ちょうした株の根は褐色になり,腐敗している。