病原:Xanthomonas campestris pv. vesicatoria (Doidge 1920) Dye 1978
病徴:葉,茎を侵す。
下葉から発生し,はじめ葉裏にやや隆起した小斑点を生じ,拡大または癒合して円形または不正円形となる。
病斑の周縁部は暗褐色でやや隆起し,中央部は褐色を呈して幾分へこむ。
盛夏には病斑の中央部は白変しやすい。若い葉では葉脈に沿って不正形の水浸状病斑が現れ,葉はしばしば奇形となる。り病葉は黄化落葉しやすい。葉柄でも褐変のへこんだ病斑をつくり,茎でははじめ水浸状の条斑を生じるが,後には病斑の表面が破れてかさぶた状となる。
伝染:本病は種子伝染および土壌伝染を行う。
20〜25度の気温で最もよく感染し,15度以下および30度以上ではほとんど感染しない。多湿,重粘,肥料不足のときに発生する。しかし,窒素を偏用すると発病を助長する。風あたりが強く,とくに砂塵の吹きつけるような場所では多発する。
防除:無病種子を用いる。排水良好な肥沃地を選び有機質肥料を多用する。窒素肥料の偏用を避けカリを十分に施す。薬剤は発病初期から銅水和剤(塩基性塩化銅)(未登録)を散布すると有効との試験例がある。
参考:
トウガラシ ピーマン 斑点細菌病 - 日本植物病名データベース