イネ 墨黒穂病

病原:Tilletia barclayana (Brefeld) Saccardo et Sydow
病徴:本病はイネの出穂後もみに発生し,内外穎の縫合部あるいは穎の裂け目などから,粘質を帯びた黒色で舌状の突起物を生ずる。日がたつと舌状突起物は砕けて黒粉(厚膜胞子)が飛散し,もみの表面が黒く汚れる。羅病もみに現れる黒色の舌状突起物が本病の特徴である。
伝染:第1次伝染源は罹病もみあるいは健全もみやわらに付着した厚膜胞子と考えられる。厚膜胞子は発芽して前菌糸を生じ,その上に多数の小生子を形成し,小生子は発芽して第2次小生子を形成することもある。 本菌のもみへの感染は,小生子によって開花中に行われる。窒素肥料の多用と晩生種の栽培は発病を助長する。
防除:本病による被害は殆どなかったので発生生態の解明,防除法の確率がまだ,行われていない。

参考: 日本植物病名データベース