病原:Pythium iwayamai Ito
病原:Pythium paddicum Hirane
病原:Pythium horinouchiense Hirane
病原:Pythium graminicola Subramaniam
病原:Pythium okanoganense Lipps
病原:Pythium vanterpoolii V. Kouyeas et H. Kouyeas
病原:Pythium volutum Vanterpool et Truscott
病徴:罹病茎葉は融雪直後に水浸状暗緑色を呈し,組織内に卵胞子が認められる。乾くと灰白色で薄紙状となる。本病の単独発病では罹病葉はもろくならない。罹病葉上に雪腐各種菌核病のように菌核をつくらない。また,紅色雪腐病のように罹病葉が桃色にならない。
少発生のときには葉先のみ侵される。
伝染:被害組織内に卵胞子を形成し,土壌中で越夏したのち,次年度の伝染源となる。卵胞子は積雪下で発芽し,地表面に接する宿主の葉に侵入する。
停滞水があると卵胞子が発芽したのちに遊走子のうが形成され,多数の遊走子が水中に放出され,遊泳して葉身に到着し,気孔から侵入する。このため排水の悪い場所では激発することがある。本菌は多くのイネ科牧草にも寄生性がある。
防除:品種によって抵抗性に大きな差異があるので,品種の選定に注意する。北海道ではチホクコムギが本病にとくに弱い。これらの品種は透排水の悪い強粘質土壌での栽培を避ける。表面排水を良くするため,側溝,暗梁などを設ける。
根雪前にトップジンM粉剤・水和剤,ベンレート水和剤,有機銅水和剤,硫酸銅を散布する。
参考:
日本植物病名データベース