トマト 萎ちょう病

病原:Fusarium oxysporum Schlechtendahl : Fries f. sp. lycopersici (Saccardo) Snyder et Hansen
病徴:根,茎,葉が侵され,ついには株全体が黄化,枯死する。根の一部が褐変し,下葉から黄化し,萎ちょうする。黄化した葉の高さまで地際から茎,葉柄の導管は褐変し,全葉が黄化して株は枯死する。病原菌にはレース1およびレース2があるが,病徴は同じである。
伝染:病原菌は土壌伝染をする。 病組織が枯死するとその表面に胞子を,組織内には菌糸を多数形成し,また,土壌中の有機物を栄養源にして増殖する。 土壌中では主として厚膜胞子で長期間生存できる。また,病原菌は,種子伝染する。施設栽培では一度発病すると,2〜3作の連作で多発する。本病菌にはレースJ1およびJ2が存在する。
防除:抵抗性品種および,抵抗性台木を用いた接木栽培並びに土壌消毒が有効。台木用品種としてはBF興津101号,くろがねなどがある。土壌消毒はクロルピクリン剤または蒸気消毒による。また輪作の効果が高く,露地栽培では5〜6年間トマトを栽培しないこと。

参考: トマト 萎凋病 - 日本植物病名データベース