病原:Phytophthora drechsleri Tucker
病徴:はじ先端部が萎ちょうし,繰り返すうちに枯死する。根は腐敗し,茎の導管は褐変する。太根の中心柱が赤褐色になる。病勢の進展がやや急激である。
伝染:本病は土壌伝染,苗伝染をする。
水稲との輪作は菌密度を高め,被害を大きくする。
土壌中で越夏,越冬した菌糸や卵胞子は適温,適湿条件下で遊走子のうを生じて第1次伝染をし,形成病斑部に生じた遊走子のうで第2次伝染する。適当な水分条件下で遊走子のう発芽して遊走子を放出し,水とともに土壌中を移動する。
防除:土壌消毒法は夏季ハウス密閉による太陽熱利用,臭化メチル剤によるくん蒸消毒がある。育苗土は土壌消毒をして用いる。早期発見につとめ,ダイホルタン水和剤,ユーパレン水和剤を株元潅注する。本病菌は水で移動するので,潅水量に注意する。
参考:
日本植物病名データベース