ナス 半身萎ちょう病 (Verticillium wilt)
病原：Verticillium dahliae Klebahn
病徴：はじめ下葉の葉脈間に周縁の不鮮明な淡黄色の退色斑ができ，葉柄付近，葉縁部が退色してしおれ，葉縁部の所々がやや巻き上がる症状を示すのが特徴である。
１〜２日後には黄白色になり枯死する。
はじめの症状は主脈を中心として半葉に現れることが多い。病勢が進むと他の半葉にも同様な症状が現れ，次第に上葉におよび，株の片側の葉が全体に黄化，萎ちょうして垂れ下がる。さらに進むと株全体が萎ちょう，枯死する。茎，葉柄の導管部が褐変している。
伝染：病原菌は土壌伝染する。本病は２２〜２６度前後で発病が多く，土壌湿度が高い場合に発病が多い。
防除：完全な抵抗性台木はない。ナス連作，多発地では，夏季湛水処理が有効。また，定植時の植え傷み，老熟苗の使用，土壌の加湿をさける。発病株の処分，収穫後の残渣処理を行う。土壌消毒はクロルピクリン剤，臭化メチル剤が有効。処理後は必ずビニールフィルムで被覆する。
半身萎ちょう病（葉）：葉の片側が黄化して萎ちょうする。