病原:Corynespora melongenae Takimoto
病徴:主に葉が侵され多発すると茎,果実にも発生する。
葉でははじめ紫褐色〜黒色の点状から次第に拡大して直径0.5〜1.0cmの円形病斑になる。
下葉では1cm以上になり,4〜5cmになることがある。
病斑の周縁は紫黒色で明瞭であるが,不明瞭なこともある。
病斑の内部は拡大するにしたがって紫褐色〜淡紫褐色になり,中央に紫黒色で円形の眼球状になる。
発病が多くなると落葉し,生育が悪くなる。
茎では果実の切口から発病することが多く,次第に枝におよぶ。
被害部はわずかにくぼんで,褐色になり,後に枝枯れとなる。枝分かれ部の病徴がひどく,被害部は著しく膨張し,枯死する。枯死した茎,果梗の表面に暗黒色のかびを生じる。果実の表面には無数の水泡状の小隆起を生じ,湾曲することが多い。
伝染:本菌は罹病茎葉とともに土中に残るか,ハウス資材などに付着して越年して伝染源となる。本菌の発育,発芽適温は25〜28度で,比較的高温を好む。本病は高温,多湿条件で被害がいちじるしく,5,6月頃,ハウス内気温がいちじるしく上昇すると発病が増加する。
防除:資材はホルマリン液か臭化メチルで消毒する。苗床やハウスは高温,多湿にならないように管理し,栽培後,被害茎葉,株は処分し,伝染源を残さない。薬剤はトップジンM水和剤,ベンレート水和剤,ダコニール水和剤などが有効。
参考:
日本植物病名データベース