トウガラシ(ピーマン)灰色かび病
病原: Botrytis cinerea Persoon : Fries
病徴:果実,茎,葉を侵す。 果実では花弁,花柱から発病し,褐変腐敗する。幼果は暗褐変してやや軟化し,落果するものが多い。落ちた花弁が葉にひっかかると,そこに褐色の病斑を形成する。茎では収穫後の果梗が侵されてその付着部から発病することも多い。病斑部には灰色のかびを密生する。
伝染:本病は菌核被害茎葉で越年して伝染源となる。 多湿を好み,ハウス内湿度が高まる1月以降に発生しやすく,とくに加温機の作動時間数が短くなる3月頃から多発する。また本病は果実の輸送中或いは店頭で腐敗を生じ,いわゆる市場病害の一因ともなる。
防除:整枝,潅水,換気に注意し,湿度を高めない。3月以降曇雨天が続く場合は日中でも加温機を作動させ,ハウス内の除湿をはかる。薬剤はロブラール,スミレックス,ロニラン各水和剤,ユーパレン水和剤の散布が有効。生育後半にはスミレックスくん煙顆粒剤が有効。参考: 日本植物病名データベース