タマネギ 小菌核病

病原:Sclerotinia allii Sawada
病徴:葉,花梗に発生する。葉では片面全体が退色して枯死した縦長の大型の病斑を形成する。病斑の表皮下には初め乳白色,後に黄褐色,黒色になる菌核を形成する。病葉の内側には白色で綿毛状のかびが生じる。最後には葉全体が枯死して白色になる。
伝染:本病菌は被害葉に形成された菌核で土壌中で生存する。 春期,秋期に土壌中の菌核から子のう盤を形成し,子のう胞子をつくって伝染する。子のう盤は気温14度前後で降雨が続くと開盤し,子のう胞子を飛散させる。この時期は4月中下旬,10月下旬頃で,この頃に雨が続き14度内外の気温で多発する。
防除:収穫後,枯死葉などの残渣は焼却するか,土中深く埋没する。 定植後の残り苗は発生源となりやすいので早目に処理する。圃場は排水に気をつけ,乾燥につとめる。苗床末期と本圃では4月中旬以降にベンレートやトップジンM水和剤(未登録)の散布が有効との試験例がある。発病圃場は2〜3年の輪作を行う。

参考: タマネギ 小菌核病 - 日本植物病名データベース