イチゴ うどんこ病

病原: Sphaerotheca humuli (de Candolle) Burrill

病徴:葉,果実,果梗に発生して,表面に白紛状の白色から灰白色のかびが密生する。小葉は上向きに葉巻し,幼果は光沢を失って硬化する。つぼみが侵されると花弁が紫紅色に変わり開花が不完全となり果実も肥大しない。

伝染:本病菌はイチゴ上で越夏・越冬し分生胞子により空気伝染する。発病適温は15〜20度,空気湿度80〜100%で多発する。分生胞子は晴天の午後によく飛散し,降雨は胞子飛散をいちじるしく抑制する。
ハウス栽培ではビニールの被覆後に,発生しはじめ,露地栽培では一般に少ない。また生育旺盛時には発生が少なく,草勢の衰えは発病を助長する。

防除:適切な施肥管理による草勢低下の防止,通風,換気,灌水量に注意し多湿を避ける。また,被害果実は早期に除去する。薬剤はモレスタン水和剤,ポリオキシンAL水和剤,レシチノン乳剤などを発病前から予防散布する。
株冷蔵栽培では冷蔵前にトップジンM水和剤に5分間株を浸漬する。

参考: イチゴ うどんこ病 - 日本植物病名データベース

うどんこ病(果実):果実の表面に白色粉状の菌糸及び胞子(分生子)を生じる。

うどんこ病(葉):葉の表面に白色粉状の菌糸及び胞子(分生子)を生じ,葉は舟形になる。

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