病原ウイルス 性状詳細

イネトランジトリーイエローイング病 Rice transitory yellowing
病原ウイルス : Rice transitory yellowing virus
イネ黄葉ウイルス(Rice transitory yellowing virus,RTYV)はPlant rhabdovirusグループに属し,台湾,日本,中国,タイに分布する。
ウイルス粒子は長さ180〜210×96nm(切片)の弾丸状である。
ウイルス粒子は篩部細胞に局在する。
核膜間で成熟し,細胞質に散在する。
虫体内では唾液腺細胞の細胞質中あるいは腸壁上皮細胞の核内および細胞質中でみられる。
宿主範囲は狭く,イネのほかはLeersia hexandra,Panicum maximumであり,Nicotiana rusticaは局部感染する。
本ウイルスは虫媒伝染で,種子・土壌によっては伝染しない。汁液伝染は可能である。媒介昆虫はクロスジツマグロヨコバイほか2種で,永続的に媒介される。沖縄とタイの分離株では,ウイルスに系統的な差がみられている。
分類植物ラブドウイルス
Plant rhabdovirus
核酸種類RNA
核酸鎖性1本鎖
核酸文節数1
蛋白種類数4
粒子形態桿菌状(弾丸状)
媒介者ヨコバイ
伝搬様式永続伝搬−増殖型
汁液伝染あり
種子伝染なし
土壌伝染なし
判別植物接種葉上位葉
ライムギ--
モロコシ--
トウモロコシ--
コムギ--
オオムギ--
イネ-Y,N
N. rusticaL-

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