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Ⅱ 環境保全型農業技術

2.病害虫・雑草防除

(2)天敵等生物利用による病害虫防除技術

1)病原菌防除技術

ア.細菌病

 植物細菌病を防除する目的で生物が用いられている有名な例として、根頭がん腫病の防除がある。根頭がん腫病はAgrobacterium tumefaciens によって起こる、防除が困難な病気であった。1972年にオーストラリアで罹病モモの根圏から分離されたA.radiobacter strain K84が根頭がん腫病に対して防除効果があることが発見され、その後微生物農薬として実用化、市販されるに至った。わが国においても、バラ根頭がん腫病に対して効果があることが示され(52-53,58)、微生物農薬として登録、市販されている。

 最近になるまで、細菌病の生物防除に関する試験研究は少なかった。しかし、環境に配慮した持続可能な農業の重要性が広く認識されるようになり、新たな農業技術が求められるようになった。また消費者側からもより安全と思われる農作物への指向が高まってきた。このような背景の下で、試験報告が急増している。第5回国際植物病理学会議(ICPP,1988年、京都)、生物農薬の開発・利用に関するシンポジウム(日本植物防疫協会主催、1994年、東京)などにおいては生物防除に高い関心が寄せられ、また「微生物農薬の現状と安全性評価」(55)、「生物農薬開発の手引き」(64)などの単行書が発行されている。

 以下に、近年のわが国における細菌病の生物防除に関連する研究の状況をまとめてみる。多くの研究は基礎的なもので、実用化に向けての取り組みはこれからであるが、有望な現象、生物種、方法も見出されてきている。なお、生物防除については1989年に、本シリーズNo.15において細菌、放線菌利用による病害防除技術(34)という別の角度からまとめられているので、ここではなるべく重複しないように述べる。

(ア)イネ白葉枯病

 病原変異株は、白葉枯病の病斑拡大と、葉内における病原菌の増殖を抑制した(113)。

(イ)イネもみ枯細菌病

 ア)もみ枯症

 Pseudomonas glumae弱病原性変異株は発病抑制効果を示したが、この効果は熱、殺菌灯処理菌を用いた場合、病原菌密度が高い場合にはみられなかった。P.gladioliも抑制効果を示した。なお、これらは苗腐敗症も抑制した(56)。

 培地上でP.glumaeに阻止円を形成した1細菌株は防除効果があり(105-107)、この菌株とこれを用いた防除方法は特許がとられている(108)。

 イ)苗腐敗症

 P.glumae非病原性株の顕著な発病抑制効果は、生菌のみが示し、病原菌の増殖は抑制されていた(17)。P.glumae菌株中から各種植物に病原性を示さず、防除に有望な1菌株が選抜された(18)。変異源処理、トランスポゾン挿入により作出されたP.glumae非病原性株の中にも効果を示すものがあり、やはり病原菌の増殖は抑制されていた。発病抑制は抗菌作用による可能性が示唆された(19)。

 ベノミル剤の効果は高いが、作用は静菌的であった。この効果は単に薬剤の病原菌に対する増殖抑制によるものではなく、拮抗細菌の病原菌に対する増殖抑制などとの複合によるものであった(44)。前年収穫のイネもみの全細菌数は1.3×10^5cfu/粒で、その約20%はP.fluorescensであった。その約80%はP.glumaeに対して阻止円を形成した。イネもみにベノミル剤を粉衣すると、P.fluorescensの急速な増殖がみられ、全菌数の70%を占めるに至った。本菌は苗腐敗症、もみ枯症に高い防除効果を示した(20,84)。トランスポゾン挿入により得られた蛍光色素非産生変異株では効果が低下しなかったが、抗菌物質非産生変異株では著しく低下した。抗菌物質はトリプシン、プロテアーゼ、熱処理に安定で、各種植物病原細菌に対する抗菌スペクトルは幅広かった(85)。

 この外にも、発病抑制要因として微生物が想定された(94)という報告例がある。

(ウ)イネ苗立枯細菌病

 ハクサイの根の表面、内部、根圏土壌から分離された細菌は発病抑制効果を示し、この抑制機構の1つとして鉄分の競合が考えられた。拮抗細菌4菌株のうち3菌株はP.fluorescensであった(67-68)。イネ根面から分離されたP.cepaciaは発病を抑制した(77)。

 分離された1230株の細菌のうち143株が阻止円を形成、108株が顕著な発病抑制効果を示した。培地上での拮抗性と発病抑制効果との間には関連は認められなかった(36)。拮抗細菌はグラム陰性菌、Acinetobacter、Neisseria、Micrococcusが主であった。Pseudomonas属菌は少なかった(37)。

(エ)イネ褐条病

 イネ根面から分離されたP.cepaciaは発病を抑制した(77)。

(オ)トマト青枯病

 青枯病は防除困難な病害であり、生物防除の試みも多い。

 P.glumaeは、P.solanacearumをはじめ各種植物病原細菌に抗菌活性を示す物質を産生した。選抜されたP.glumae非病原性株は、高い発病抑制効果を示した(112)。P.glumaeの発病抑制効果は、トマト幼苗根部をP.glumae菌液(10^10cfu/ml)に24時間浸漬した場合に最も高かった、抗生物質非産生菌株、熱処理死菌によっても効果が認められ、この効果には抗菌物質以外の要因も関与している可能性が推察された(15-16)。

 コンポストから分離されたBacillus subtilisは、4属9種の細菌に拮抗作用を示し、培養液の浸根、かん注処理は高い発病抑制効果を示した(76,83)。

 ストレリチヤから分離されたP.solanacearumはバクテリオシンを産生し、自身は種々のバクテリオシンに耐性で、弱病原性であった。本菌はバクテリオシン感受性ならびに耐性の病原菌株による青枯病に対して発病抑制効果を示した(11)。本菌の非病原性突然変異株も、同様の効果を示した。この効果は、30~37℃の高温では発現しなかった。この変異株は根の組織に定着可能で、病原菌に対する比率が1.0以上の場合に抑制効果が顕著であった。発病抑制には、誘導抵抗性の関与が示唆された(13)。非病原性株を接種したトマトの根系のみから、抗菌性のあるtomatineが検出された(12)。

 トマト根面から分離された蛍光性Pseudomonas菌株の多くが、P.solanacearumに対して阻止円形成能を有していた(1)。トマト根圏、根面から分離された蛍光性Pseudomonas属菌5菌株は、高い発病抑制効果を示した。特にP.putidaの効果は高かったが(2)、ジクロルジイソプロピルエーテル剤と併用するとさらに高まった(3)。P.putidaはトマトの根に親和性があり、根の伸長に伴い新根に移行した。稲わら、乾燥牛糞、馬糞堆肥を施用すると、定着性が高まった。P.putidaは、木炭粉末に吸着させて接種すると、最初は粉末土壌中に

とどまったが、次第に根面へ移行した(4)。

 微生物炭粒コンポストの発病抑制効果は、添加量が多いほど高かった。VA菌根菌処理では発病は最終的に100%になったが、コンポストと併用すると発病抑制効果が高くなった。より抵抗性が大きい品種瑞栄、メイトを用いた場合には、この効果はさらに顕著であった(42)。コンポストと物理的、化学的防除方法、抵抗性品種瑞栄を組合わせることで顕著な防除効果がみられた(43)。

 P.fluorescensは、明らかな発病抑制効果を示した。加熱死菌、紫外線照射死菌、抽出リポ多糖体の処理でも効果がみられた。青枯病菌の根における増殖は、接種10日ごろまでの初期において明らかに抑制された(65)。ネギ根圏から分離されたP.fluorescensの効果には主として拮抗活性が関与し、シデロフォアが副次的に働くのではないかと推定された(59)。

 養液栽培では土壌が存在していないため、作物根に対して有効微生物の接種が極めて容易であるにもかかわらず、生物防除の開発はほとんど未着手であった。養液栽培のトマト根面から分離された細菌は、高い防除効果を示した(45)。Arthrobacterを前接種すると、発病抑止効果は1週間持続した。本菌は培地上では病原菌の生育を抑制しなかった。根面での病原菌数の変動は前接種の有無に関係なかった。根系に前接種しておくと、病原菌を子葉直下の茎に針接種しても接種部位にえ死がみられず、導管褐変程度、菌泥噴出、罹病指数は低く、生体重は勝っていた。防除機作は栄養分、生息場所などの競合ではなく、主として根面細菌によりトマト植物体に抵抗性が誘導されることによるものと考えられた(46)。

 根内から分離された細菌の約85%は蛍光性色素産生菌であった。これらから選抜によって、高い生育促進効果、発病抑制効果のある菌株が得られた(109)。この効果には、蛍光性物質が関与していることが示唆された(9)。

 ダイズ等のマメ科植物を前作に栽培すると青枯病の発生が減少することが昔から知られていたが、病原菌密度も低く抑えられていた(78,79)。

(カ)タバコ立枯病

 滅菌した高濃度青枯病菌を前接種し、次に2~15日目までに病原菌を接種すると、タバコ立枯病(ならびにトマト青枯病)に対して発病抑制効果がみられたが(97,98)、それよりも非病原性突然変異株を前接種した方が防除効果が高かった。前接種菌の濃度は病原菌の濃度と同じかそれ以上であることが必要であったが、効果は少なくとも3週間持続した。この株の培養ろ液から病原菌に抗菌作用を有する物質が分離され、効果は競合による可能性が示唆された(99)。非病原性3株は、いずれかの病原性株に対して発病抑制効果を示した。非病原性株の違いによって異なる作用で抑制されているものと推察された(100)。非病原性株とファージを併用すると発病が大きく抑制された(101,102)。

 バクテリオシン産生能を保持したままの病原性突然変異株を作出しタバコ苗に処理したところ、非病原性突然変異株(OM1)よりも弱病原性突然変異株(OM2)の方が、発病抑制効果が高かった。OM1は根圏で減少しやすかったが、OM2は菌密度が高く維持され、植物体内でよく増殖し、バクテリオシンの産生が認められた、OM2は、バクテリオシン耐性病原菌株による青枯病に対しても、感受性病原菌株による青枯病に対するよりはやや劣るが、発病抑制効果を示した。発病抑制には病原菌根部侵入に対する物理的ブロック、バクテリオシンによる増殖抑制、誘導抵抗性が関与しているものと考えられた(21,23)。OM2はトマト、ナス、ピーマン青枯病に対しても防除効果を示した。ただし、病原細菌の土壌汚染度が高い場合には効果は低い傾向であった(24)。

 OM2のタバコ立枯病発病抑制効果は、同菌の植物体内での増殖と密接な関係があり、茎基部への侵入率が高いほど効果が高まる傾向であった。侵入は18℃以上で起こり、侵入率は30℃までは温度が高いほど高かった。18℃以上の有効温度積算値が1,700(℃時間)以上になると、侵入率はほぼ100%に達した。防除効果は浸漬処理よりも、断根浸漬、断根散布、仮植後散布で高い傾向であった(22,75)。

 未熟有機物混合土壌の湛水土壌から分離されたP.solanacearum拮抗細菌に穀物残滓を併用し湛水すると、病原菌抑止に有効であった。タバコ立枯病、トマト青枯病に対して防除効果がみられた(73,74)。なお、拮抗細菌のうちP.gladioli非病原性変異株はトマト、ナス青枯病に対しても防除効果があったが、この効果は土壌に米糠、フスマを原料とする粒状有機物も混和し、湛水することによってさらに高まった。抑制条件としては、地温が25℃以上の時期に湛水状態を20日間維持することが重要であった。少なくとも処理直後から3日間以上の連続湛水を繰り返す必要があった。非病原性株は4か月間水保存できた(5-8)。この株は微生物農薬としての開発が進められている。

(キ)軟腐病

 Erwinia carotovora subsp. carotovora非病原性突然変異株をハクサイ、キャベツの葉に前接種すると、軟腐病病斑を抑制した(88)。この作用は生菌にのみあり、加熱死菌、培養ろ液にはなかった。この変異株は、バクテリオシン耐性病原菌による軟腐病に対しても効果があった。キャベツ葉組織内では感受性病原菌の増殖を著しく阻害したが、培養液内では阻害せず、阻害作用には植物組織が必要であった。従って、病斑形成抑制にはバクテリオシンの関与が考えられるものの、他の因子の関与も示唆された(86,87,89,90)。軟腐病菌非病原性株を利用した微生物農薬の開発が進められている。

 抗菌スペクトルの広いバクテリオシンを産生し、自らは他のバクテリオシンに耐性のE.carotovora subsp. carotovoraを変異源処理し、非病原性株が得られた。ハクサイの葉に病原菌と混合接種すると、病斑形成を顕著に抑制し、圃場でも防除の可能性が示唆された。変異株はペクチンリアーゼ、ペクチン酸リアーゼ産生能が著しく低下していた(51)。ハクサイヘの変異株散布は、定着性の点から、できるだけ発病間際に集中した方がよい(40)。

 変異源処理によって作出されたバクテリオシン産生非病原性株とバクテリオシン感受性病原性株との組合せで、ハクサイ中肋部の病斑形成が強く阻害された。耐性病原性株との組合せでは阻害程度は弱く、阻害作用にはバクテリオシンの関与が示唆された。ハクサイ汁液にはバクテリオシン産生誘導物質の存在が示唆された。圃場のハクサイに変異菌を散布すると、病斑からはバクテリオシン感受性軟腐病菌は分離されなかった(41)。

(ク)キュウリ斑点細菌病

 生きたタバコ角斑病細菌(inducer)の前接種によって、キュウリの葉に抵抗性が誘導された。噴霧法による抵抗性の誘導には、病原菌の約10倍量のinducerと24時間以上の時間が必要であった。獲得された抵抗性は4~5日後から次第に低下した。噴霧法では抵抗性の誘導はinducerに接触した葉に限られたが、カーボランダム前接種法では上位葉にも認められた(69)。

(ケ)チューリップ黒腐病

 チューリップ褐色腐敗病細菌P.gladioliはP.andropogonisによる黒腐病に対して防除効果があった。変異源処理したP.gladioliには病原性が著しく低下し防除効果の高い菌株があった(57)。

(コ)バラ根頭がん腫病

 A.radiobacter K84を実生苗、台木苗に処理すると防除効果があった(80)。ノイバラ苗に処理すると効果があった。しかし、病原菌密度、台木苗の育苗方法によってその程度が異なった(71)。

(サ)ジャガイモそうか病

 ジャガイモそうか病菌拮抗細菌は、P.fluorescens、P.putida、P.marginalis、非蛍光性Pseudomonas、Acinetobacter、Flavobacterium、Enterobacter agglomerans、未同定グラム陰性細菌、Bacillus cereus、B.polymyxa、Bacillus sp.、Coryneform細菌、Streptomyces spp.、Actinomycetaceae科であった。特に、非蛍光性Pseudomonas、Acinetobacter、Flavobacteriumは強い抗菌力を示し、またP.fluorescensは高い根圏増殖力を示した(96)。このうち非蛍光性Pseudomonasは継代培養により抗菌力を失った(35)。

 P.fluorescens biovar V、Enterobacter agglomerans、非蛍光性Pseudomonas、Acinetobacter、Flavobacteriumの培養液は土質の異なる2圃場で発病を抑制する傾向を示した。培養液ではなく菌体を用いた試験では、前4者が有意に発病を抑制した。前2者ではガムザンサンの添加によって防除効果が著しく高まった。なお、Enterobacter agglomerans、AcinetobacterはE.carotovora subsp. carotovoraに抗菌力を示すが、これを処理した区の塊茎は水洗後も腐敗が起こらなかった(103,104)。

 ヒラタケから分離されたP.tolaasii、キウイから分離されたBacillus sp.は強い抗菌活性、高い防除効果を示した(66)。

(シ)サツマイモ立枯病

 作物の根圏から分離された放線菌には、発病を抑制する菌株があった(82)。立枯病の病徴発現に必要な接種菌濃度は10^3cfu/ml以上であったが、拮抗放線菌を処理すると10^4cfu/ml以上となった。拮抗放線菌の処理効果はその処理範囲内にとどまった。発病抑制効果は、苗をバーミキュライトで栽培するよりも土壌で栽培した方が高く、土壌懸濁液が含まれている方が高かった(47)。

(ス)キャベツの凍霜害と腐敗病

 キャベツ葉から分離された氷核活性細菌は、Pseudomonas sp.と黄色の細菌が主で、活性能の高いものが多かった(48,114)。キャベツ葉面から分離された氷核活性能のない細菌株を散布すると、凍害抑制効果があった。結球初期の10月下旬から2週間ごとに4回散布した千葉県の現地試験でも効果がみられた。散布開始が遅くなるほど、効果は低下した(115,116)。この効果は、銅剤散布よりも高く、トンネル被覆と併用するとさらに高まった(117)。

(セ)ジャガイモの凍霜害

 数種Pseudomonas属氷核活性菌に拮抗性の認められたP.fluorescensを種いもと茎葉に散布すると、凍霜害防除効果があった(93)。

(ソ)トウモロコシの凍霜害

 Chromobacterium散布により、低温による損傷が軽減された(27)。

(タ)クワの凍霜害

 バクテリオシン様物質を産生するP.syringae pv. moriを変異源処理し、低氷核活性、弱病原性の菌株を作出した(91)。酵母菌、とくにウンカ卵分離株が高い防霜効果を示した(92)。

(チ)抗細菌性抗生物質生産

 細菌による抗細菌性抗生物質生産に関する報告も多くなっている(10,14,28-33,38,39,49,50,54,60-63,70,72,95,110,111)。不親和性の細菌を接種したカンキツの葉に抗菌性物質が生成されたという報告もある(81)。また、植物の抽出物がジャガイモそうか病菌、軟腐病菌、青枯病菌、カーネーション萎凋細菌病菌に抗菌活性を示した(26)という報告もある。これらの生物の抗生物質生産は、必ずしも実際の防除に結びつくとは限らないが、今後の素材である。

(ツ)発病抑制機作

 植物の発病に、そこの微生物相が影響を与えていないとは考えにくい。ここに生物防除の可能性があるが、その有効性の検証は基本的には接種試験を繰り返して多くの生物種、株の中から有効なものを探索し、またその施用条件等について検討するところから始めなければならない。その探索方法であるが、従来培地上で拮抗性を示す株から発病抑制作用のある株が選抜されることが多かった。しかし、拮抗性と抑制作用との間には必ずしも関連がなかったという報告も多い。そこで近年は、有効生物種の探索は最初からin vivoで行われることも多くなっている。これは多大な労力と時間を要する作業である、

 そこで、その一方で発病抑制現象のメカニズムを明らかにしていくことも有効生物種の探索、選抜のために重要である。A.radiobacter strain K84の根頭がん腫病に対する防除効果は、同菌のプラスミドpAgK84が生産する抗菌物質アグロシン84によることが明らかにされている。ギリシャでstrain K84が効かない事例が生じたが、これはプラスミドが病原菌に移行して、病原菌がアグロシン84に耐性になっていたからであった。オーストラリアでは、遺伝子操作技術によってプラスミドから移行を支配する遺伝子を削除したstrain K1026が作出され、販売されている(商品名NoGall)。アグロシン84だけでは説明できない事例もあるが、これはメカニズムが比較的よく明らかにされている例である。

 現在、以上に病害別に述べたように、発病抑制のメカニズムは十分には明らかになっていない。バクテリオシンその他の抗菌物質、植物側に誘導された抵抗性等が関与している可能性、あるいは糸状菌病に対するバクテリゼーションの発病抑制メカニズムとして挙げられている栄養、空間の競合、シデロフォアの関与の可能性等が指摘されている。これらは変異株の作出や遺伝子組換え技術等によって検証されていくものと思われる。

(テ)まとめ

 以上のように、細菌病の生物防除にも有望な生物種が挙がってきているが、実用化までには解決されなければならない問題点が多い。生物防除は即効性がない、効果が顕著でない、場所、環境、土壌その他の違いによる効果のばらつき、定着性、製剤化、人畜、環境に対する安全性といった点である。これらについては、細菌病に限られたことではなく、繰り返し述べられていることなのでここでは省略する。また、高い関心が寄せられている生物防除ではあるが、単にこれだけで十分な防除が可能であるかについては現在なお不透明な状況である。生物防除は、安全な農薬を用いた化学的防除、物理的、機械的、耕種的防除、抵抗性品種等との併用に向かうのではないかとする考えも多い。いずれにせよ、環境に配慮した持続可能な農業、安全な食糧生産のために、また防除困難な細菌病に対して生物防除面からも取り組んでいく必要がある。

                     (九州農業試験場 畔上耕児)

   文  献

1)相野公孝ほか.トマト根面細菌のPseudomonas solanacearumに対する拮抗能検索.関西病虫研報.32,90(1990)

2)相野公孝ほか.けい光性Pseudomonasのトマト青枯病に対する発病抑制効果.日植病報.56,404(1990)

3)相野公孝ほか.DCIP割との併用処理によるPseudomonas putida FP-16株のトマト青枯病発病抑制効果の増進.日植病報.58,604(1992)

4)相野公孝ほか.トマト青枯病に対する拮抗菌Pseudomonas putida FP-16株のトマト根への定着性.土と微生物.41,25-29(1993)

5)相澤正ほか.非病原性拮抗細菌Pseudomonas gladioli C3-NP1のトマト、ナス青枯病に対する抑止作用の発現条件.日植病報.59,314-315(1993)

6)相澤正ほか.拮抗性細菌Pseudomonas gladioli C3-NP1を用いたナス青枯病およびトマト萎凋病(レースJ2)の発病抑制効果.目植病報.59,315(1993)

7)相澤正、小野邦明.日本たばこ産業株式会社.土壌病害防除方法及び土壌病害防除剤.特開平6-9325.1994-1.18

8)相澤正、小野邦明.日本たばこ産業株式会社.シュードモナス属新菌株.特開平6-197754.1994-7.19

9)秋山泰三ほか.微生物・天然物による細菌病害の防除 その2 蛍光性細菌T-32株の産生物質とトマト青枯病発病抑制効果.日植病報.60,372-373(1994)

10)青木道子ほか.Pseudomonas sp.B5の生産するたばこ立枯病菌増殖阻害物質.日農化誌.64,683(1990)

11)Arwiyanto,T.、後藤正夫.ナス科植物青枯病菌のバクテリオシン産生と発病抑制効果について.日植病報.56,131(1990)

12)Arwiyanto,T.、後藤正夫.非病原性Pseudomonas solanacearumを接種したトマトに含まれる抗菌物質について.日植病報.58,603(1992)

13)Arwiyanto,T. et al. Biological control of bacterial wilt of tomato by an avirulent strain of Pseudomonas solanacearum isolated from Strelitzia reginae.日植病報.60,421-430(1994)

14)畔上耕児ほか.フクジュソウ根圏から分離されたPseudomonas属菌の抗菌性と抗菌物質.日植病報.58,156(1992)

15)古屋成人ほか.非病原性Pseudomonas glumaeによるトマト青枯病発病抑制の機作.日植病報.53,412-413(1987)

16)Furuya,N. et al. Protection of tomato seedlings by pre-treatment with Pseudomonas glumae from infection with Pseudomonas solanacearum and its mechanisms.日植病報.57,363-370(1991)

17)古屋成人ほか.非病原性イネもみ枯細菌病菌によるイ不幼苗腐敗症の発病抑制効果の機作.日植病報.57,440(1991)

18)古屋成人ほか.非病原性イネもみ桔細菌病菌N7503のイネ幼苗腐敗症に対する発病抑制効果.日植病報.57,440-441(1991)

19)古屋成人ほか.非病原性イネもみ枯細菌病菌による苗腐敗症の発病抑制とその機作.日植病報.58,603(1992)

20)Goto,M. et al. Effect of benomyl on seedling rot of rice (Pseudomonas glumae) and microbial interactions on germinating rice seeds.日植病報.60,74-81(1994)

21)原秀紀、小野邦明.タバコ立枯病菌の弱病原性バクテリオシン産生株によるタバコ立枯病の発病抑制.日植病報.55,511(1989)

22)原秀紀、小野邦明.タバコ立枯病菌の弱病原性バクテリオシン産生株のタバコ苗への処理条件および処理方法と立枯病の発病抑制効果.日植病報.55,511(1989)

23)Hara,H. and Ono,K. Effect of weakly-virulent bacteriocin-producing strain of Pseudomonas solanacearum on the protection of tobacco plant from bacterial wilt.日植病報.57,24-31(1991)

24)原秀紀.タバコ立枯病菌の弱病原性バクテリオシン産生株によるナス科植物青枯病の発病抑制効果.日植病報.57,440(1991)

25)長谷川伸作ほか.作物根圏におけるPseudomonas属菌の分布とその産生する抗菌性物質.日植病報.55,506(1989)

26)早川嘉彦ほか.土壌病原菌に対し抗菌性を示す植物種の検索.日植病報.55,508(1989)

27)林浩二ほか.氷核を有するP.fluorescens KUIN-1株の拮抗細菌について.日農化誌.63,587(1989)

28)平八重一之、脇本哲.イネから分離した1細菌株(E-14)の抗菌物質産生性.日植病報.51,336(1985)

29)平八重一之ほか.イネから分離した1細菌株(E-14)の産生する抗菌物質の純化.日植病報.51,336(1985)

30)平八重一之ほか.イネから分離した抗菌物質産生菌(Pseudomonas sp. E-14)の細菌学的諸性質.日植病報.52,107(1986)

31)Hirayae,K. and Wakimoto,T. Production of antibacterial substance(s) by a bacterial strain, E-14, isolated from rice phylloplane・日植病報.53,364-367(1987)

32)平八重一之ほか.Pseudomonas gladioli pv. gladioli strain E-14の産生する抗トマトかいよう病菌性物質.日植病報.53,413(1987)

33)本問善久ほか.土壌病害を抑制するPseudomonas cepaciaの生産する抗菌物質.日植病報.53,413(1987)

34)本間善久.“Ⅰ.病害虫・雑草防除技術.細菌、放線菌利用”.農林水産研究文献解題No15自然と調和した農業技術編.農林水産技術会議事務局編.東京、農林統計協会、1989,52-61

35)堀田治邦ほか.ジャガイモそうか病菌拮抗細菌の抗菌力を失いやすい非蛍光Pseudomonas菌群について.日植病報.54,115(1988)

36)池田幸子、竹内徹.拮抗細菌によるイネ苗立枯細菌病およひばか苗病の発病抑制効果(予報).日植病報.59,770(1993)

37)池田幸子、竹内徹.イネ苗立枯細菌病およびばか苗病に対して発病抑制効果を有する拮抗細菌の分離と同定.日植病報.60,371(1994)

38)角谷晃司ほか.Klebsiella oxytocaの生産する抗細菌物質の分離とその化学構造の決定.日植病報.57,114-115(1991)

39)木嶋利男、有江力.抗菌微生物を用いた土壌病害の生物学的防除.植物防疫.41,129-133(1987)

40)菊本敏雄ほか.ハクサイ軟腐病の生物防除2.Erwinia carotovora subsp.carotovoraの非病原性変異菌株のハクサイ葉上の動態.日植病報.59,59(1993)

41)菊本敏雄ほか.ハクサイ軟腐病の生物防除3.Erwinia carotovora subsp. carotovoraの非病原性変異菌と軟腐病菌とのハクサイ中肋上における相互作用.日植病報.59,315-316(1993)

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112)脇本哲ほか.Pseudomonas glumaeによるトマト青枯病の生物防除.日植病報.53,412(1987)

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