Ⅱ 環境保全型農業技術

2.病害虫・雑草防除

(4)昆虫フェロモン等

 フェロモンは,「生物が体外に分泌し,同種の個体間で作用する化学物質」と定義され,昆虫においては性フェロモンや集合フェロモン,警報フェロモン,産卵抑制フェロモンなど受容個体の行動変化を直ちに引き起こす行動解発フェロモンと,社会性昆虫で典型的に認められる女王物質,階級分化フェロモン,成熟フェロモンなど行動面だけでなく生理作用にも関与する起動フェロモンとに大別される。害虫防除への利用研究は,雌から放出され雄が誘引されるタイプの性フェロモンを中心に展開されてきた。日本に分布する昆虫種で性フェロモンが同定された種は鱗翅目昆虫を中心に1987年までにほぼ50種に達している(177)。

 また,大量捕獲用製剤として3種,交信撹乱用製剤として7種の製剤が農薬登録されて実用化されている(22,55,168)。このように,性フェロモン研究が発展し,実用化も進みつつある現状においても,後述するように基礎的課題が多く残されている(212)。本文では,既刊の文献解題No. 15(自然と調和した農業技術編)以後の文献に重点をおいて,主に性フェロモンを利用した害虫防除技術の開発研究の現状を紹介する。

1)性フェロモンの解明研究

 鱗翅目の重要害虫種についてはかなりの種について性フェロモンまたは性誘引物質が明らかにされたが,性フェロモンの解明研究は,地域や作目別に重要な種,分類学的問題が残されている種,作用機構が特異的な種,鞘翅目など鱗翅目以外の昆虫などに研究対象が拡大しつつある。1987年頃までに化学構造が解明された種は総説(177)にリストアップされているが,それ以後,日本に分布する害虫種では,鱗翅目では,キンモンホソガ(176,216),クワノメイガ(32),ワタノメイガ(21),ダイズサヤムシガ(221,224),モンシロドクガ(246),チャドクガ(235),ミツモンキンウワバ(178),タマナギンウワバ(179),ガンマキンウワバ(12),タバコガ(180),アカエグリバ(134,135),スジキリヨトウ,シバツトガ(168),鞘翅目では,アリモドキゾウムシ(20),ドウガネブイブイ(92),サクラコガネ(94),オオクロコガネ(93)などのコガネムシ類について性フェロモンが同定されている。

 性フェロモンの生産から受容に至る様々な生物学的研究は,おもに鱗翅目昆虫を対象に,フェロモン生産と光周期との関係(56),生合成とホルモン制御(6),フェロモンの拡散(28,167)と定位行動(64),複数成分系フェロモンの作用(67),触角感覚毛の形態とフェロモン感覚子の同定(98,99,101),感覚子の反応特性をもとにした生物活性の推定(102)と実証(103),フェロモンの受容と脳神経系での情報処理(63,64),性フェロモンの生産と反応性における個体変異と系統変異(147),性フェロモン構成成分の機能(69,222),などについて新しい知見が得られている。

2)性フェロモンの発生予察への利用

 的確な防除対策を立てる上で,害虫の発生予測は重要である。特に,環境に対するインパクトを最小限にとどめるためにも,防除時期や防除の要否をできるだけ早期に的確に予測する必要がある。性フェロモンは一般に対象害虫の雄を特異的に誘引するので,性フェロモントラップを使えば,発生調査が容易になる。すでに,発生調査用として日本植物防疫協会が斡旋している分だけで,22種あまりの害虫種の合成フェロモンなど誘引剤がトラップとセットで入手できるようになった(55)。

 性フェロモントラップには,粘着型,生け捕り型,殺虫剤型,電撃型,水盤型などのタイプがあり(100,220),誘殺時刻を自動記録するよう研究目的のトラップも考案されている(86)。一般には,粘着型と水盤型がよく使われるが,トラップの構造によって捕獲効率が著しく異なる場合がある。特に,生け捕り型トラップを対象害虫以外に用いると一般に捕獲効率が著しく悪くなる。市販のフェロモン剤については適切なトラップが「性フェロモン剤等使用の手引」(55)に紹介されている。

 性フェロモンを発生予察に利用する場合,フェロモントラップの特質に十分留意する必要がある(162)。フェロモントラップ捕獲数は気象条件の影響を強く受ける。特に,風と温度の影響が大きい(162)。温度は成虫の活動性に,風は匂い物質である性フェロモンの流れや広がりに大きな影響がある。両者とも,誘引に適した範囲を超えても下回っても捕獲効率が低下する。このように捕獲数は様々な要因の影響を受けて野外密度を反映したものであるので,捕獲数を元に判断を下す場合,捕獲データの信頼性に十分配慮する必要がある。

 被害許容密度が低くて毎シーズン必ず殺虫剤を散布しなければならない害虫に対しては適期散布が重要である。果樹害虫のナシヒメシンクイやリンゴコカクモンハマキ,野菜害虫のコナガなどでは,捕獲のピーク時期をもとに発育積算温量などを考慮して殺虫剤散布適期を予測できることが明らかにされている(23,46,81)。

 一方,トラップ捕獲数から次世代の発生量を予測し殺虫剤散布の要否を判断することも望まれている。成虫発生期と加害期幼虫の出現期の間の様々な要因を組み込んだシステムモデルの基本的な考え方113)に基づいた発生予察の試みがハスモンヨトウを対象になされている(111)が,他の害虫ではこのような試みはなされていない。ナシヒメシンクイやニカメイガ(203),モモハモグリガとリンゴモンハマキ(162)およびコナガ(46)ではトラップ捕獲数と被害量や幼虫密度との間に比較的高い相関関係が見いだされ,捕獲消長と有効積算温度をもとにした発生量予察の可能性が示されている。

3)大量捕獲法(雄除去法)による防除

 合成性フェロモンの強力な誘引性を利用して多数の雄を捕殺して雄密度を下げ,雌の交尾機会を減らして産卵密度を下げ,間接的に次世代加害期幼虫の密度を制御することをねらう手法でフェロモンを使う場合は大量捕獲法と呼びならわされている。鱗翅目昆虫の場合一般に,雌は1回交尾すれば十分な繁殖能力を発揮できるのに対し,雄は複数の雌と繰り返し交尾が可能なので,交尾率を顕著に下げるためには大多数の雄を交尾前に捕獲しなければならない。従って,合成性フェロモントラップの誘引捕獲能力が未交尾雌の誘引力を凌ぐことが前提条件といえる。

 大量捕獲法に使うトラップの条件として,誘引捕獲効率が高いことのほかに,設置や取り扱いが容易,安価,十分な耐久性などが要求される。フェロモンと殺虫剤の混合物を含ませたテックス板(166)などを使って誘引した雄を殺す場合もある。日本においては,ナシヒメシンクイやチャノコカクモンハマキなどを対象に防除実験が試みられ,ハスモンヨトウやオキナワカンシャクシコメツキ,アリモドキゾウムシについては,フェロモン剤と資材が農薬登録され市販されている。

 一般に,低密度時には発生密度が抑制されるが,成虫密度が高まると効果が顕著に低下する傾向が認められている。このような大量捕獲法の密度逆依存性は交尾確率モデルをもとにしたシミュレーションによっても説明されている(112)。また,処理面積が小さいと周囲からの飛び込みによって大量捕獲の効果が消失する。また,鱗翅目害虫の場合一般に,全体としての捕獲率を高めようとして多数のトラップを取り付けるほど,トラップ間の干渉効果が増大しトラップ1個あたりの捕獲数が激減し,全体としての捕獲率も低下するという交信撹乱現象が認められる。このような事情から,鱗翅目害虫では大量捕獲法から交信かく乱法へ手法開発の重点が移行してきた。

4)交信かく乱法による防除 

 合成性フェロモンを空気中に揮散させ,雌雄間の性フェロモンによる交信をかく乱して雌の交尾率を下げることをねらい,産卵密度の減少を通じて加害期幼虫密度の抑制を期待するのが交信かく乱報で,性フェロモンを利用した直接防除法開発の主流になってきた(128)。交信かく乱剤(合成フェロモン剤)には,複数系性フェロモンの全成分を使う場合,一部の成分だけを使う場合,交信かく乱活性を有する非フェロモン物質を使う場合があり,それぞれ作用機構は異なると考えられる(95)が,その詳細はほとんど未解明といえる。

 交信かく乱法では,成虫発生期全体にわたり合成フェロモンを持続的に揮散させなければならない。初期にはゴムキャップや油紙などが用いられたが,近年は中空繊維や積層プラスチック,マイクロカプセル,ポリエチレンチューブなどの剤型が工夫され,中空繊維とマイクロカプセルは空中散布が可能である(128)。日本において実用化が進められたものはポリエチレンチューブと積層プラスチックテープで,他の剤型に比べ揮散量が安定して有効期間が長いという特徴があり,いずれも手作業で圃場に設置する(55)。

 交信かく乱法は,従来の一般の殺虫剤とは作用機構や効果の現れ方が根本的に異なるので,適用条件を十分見極めておく必要がある(233)。また,防除効果を評価する際には,成虫の交尾率,移動性,産卵数とふ化率,幼虫密度や被害率などについて可能な限り詳細な調査を必要とする(186)。

 交信かく乱剤の効果は一般に成虫密度に逆依存するので,多化性で世代を重ねるごとに密度を増すタイプの害虫の場合にはできるだけ低密度時から処理を始めなければならない。また,処理面積は一般に日本農家の平均的な圃場面積を超えることも多い。移動分散能力が高い害虫の場合には複数の農家や地域でまとまって大面積を処理しないと十分な防除効果が期待できない。空気中のフェロモン濃度を安定して必要濃度以上に維持することも重要である(55)。

 性フェロモン剤は,ハマキ類の場合を除いて特定の害虫一種にだけ有効である。そのため,目的の害虫はうまく防除できても,特に果樹や茶樹害虫の場合殺虫剤の散布回数軽減などの防除体系の改良に結びつかなかった。そこで,最近は複数のフェロモンを混合して複数の害虫種を単一の剤によって防除する試みがなされている。逆に,コナガやシロイチモジヨトウのように特定の種が壊滅的な打撃を与え,しかも殺虫剤抵抗性が発達して一般殺虫剤による防除が困難な場合には対象種が一種であっても大幅に散布回数を減らせることが可能になろう。

また,北米では,従来の殺虫剤にかえてコドリンガの防除にフェロモンを使ったところ,防除効果はやや劣ったが,天敵類が殺虫剤の影響を免れたので二次害虫として重要なキジラミの一種に対する殺虫剤散布が不要になった例が報告されている(104,237)。これとは,逆に寄生性天敵が寄主の性フェロモンを寄主探索の手がかりにしている例もあり,このような天敵に交信かく乱剤として使われるフェロモンの影響も評価する必要があろう。

5) 水稲害虫の防除への利用

 ア.ニカメイガなど

 (ア)発生予察

 ニカメイガの性フェロモンは,第3成分が同定された(210)ことにより発生予察への利用研究が可能になった。発生予察への利用研究は,1987年から5年にわたって8県で実施された「ニカメイガの発生予察方法の改善に関する特殊調査事業」の中で著しく進展した。

 まず,予察灯との誘殺消長との比較が行われ,両者の誘殺消長はおおむね平行関係にあること,越冬世代では誘殺数が同等かフェロモントラップが多い傾向があり,第1世代では少ない傾向が認められている(36,60,61,81,82,107,215)。この現象には水田における雌密度が重要な因子として関与している(83,85)。その他,トラップの型式の検討(203),トラップの設置方法(84,203),設置場所(84),設置密度(36),誘引距離と風速との関係(84),誘殺雄の体のサイズの季節変化(91),などについて検討された。性フェロモントラップの誘殺数と被害量の関係については,一化期については誘殺数と卵塊密度,あるいは被害量に相関が認められている(84,203)。この点は,被害予測に重要な点であるので各地でさらに事例を増やしてより精度を高める必要があろう。以上,性フェロモントラップは設置や調査の簡便性を考慮すれば予察灯に代わるものとして十分利用できることが示されている。

 また,フタオビコヤガの合成フェロモンは発生消長調査に利用された(13)。

 (イ)交信かく乱法

 ニカメイガの場合,性フェロモン成分が化学的に不安定なアルデヒドであるため,最初はより安定な類縁物質が選抜され利用法が検討された。その後,性フェロモン本体である3成分の混合物の交信かく乱効果が高いことが判明し,アルデヒド化合物の分解防止や蒸散制御技術が急速に進歩したことによりアルデヒド3成分混合物が実験に用いられるようになった(211)。第1世代成虫を対象にした合成フェロモン剤処理は十分な交信かく乱効果を示し,次世代の被害発生率を明らかに低下させた(61,201,211)。ところが越冬世代成虫を対象とした場合の防除効果は低かった(201,203)。すなわち,越冬世代成虫のおもな発生場所は水田外で交尾したものが飛来して発生源になると考えられた(201,203)。

6)野菜・畑作害虫の防除への利用

 果樹や茶などの永年性作物は比較的固定化した環境条件にあるのに対し,野菜栽培は,忌地や地力,天候,市況などによって作付けの時期や場所が年によって変動するため,害虫の発生予察は気象条件以外の人為的な要因を考慮しなければならない(122)。また,1個のトラップに複数の種に対する誘引源を取り付け,同時にモニタリングの可能性が検討された。

 直接防除への利用に関しては,ハスモンヨトウとオキナワカンシャクシコメツキに対する大量捕獲用フェロモン剤が市販されている(55)。また,交信撹乱剤は,ハスモンヨトウやニカメイガ,コナガ,シロイチモジヨトウ,タマナギンウワバなどについて防除実験が試みられ,コナガとシロイチモジヨトウに対する交信かく乱剤が実用化され(55),ハスモンヨトウ用の交信撹乱剤も近く農薬登録申請されるところまできている。

 ア.コナガ

 (ア)発生予察

 性フェロモン成分が同定され(192),合成性フェロモンが処女雌以上の誘引活性が確認された(87,88)。それに引き続き,誘引活性の季節的変動が検討された(88)。トラップの型式や色彩の検討が行われた(47,78,88,239)。設置場所は対象作物圃場の中央部が最適であり(49,78,239),風と気温が捕獲効率に大きく影響した(239)。平均風速が 1~ 2 m/sのとき捕獲効率が高く,約 3 m/sを超えると低下した88)。性フェロモントラップの誘引範囲は比較的狭い(42,239)ことやトラップの高さはほぼ作物の高さないしやや高めが最適であった(48,49,239)。誘殺数はトラップ設置圃場に生息している雄密度をよく表していると推定され(239),1圃場あたり1個のトラップで発生調査が可能であると考えられている(49,88)。フェロモントラップの捕獲消長を予察灯と比較したところ,両者の消長はやや異なったが,圃場内に設置したフェロモントラップがよりよく圃場密度を反映していると考えられている(46)。

 発生予測に関しては,春季と秋季にはトラップ捕獲数と産卵密度と間に高い相関が認められたが,夏季には認められなかった(37)。コナガが低密度状態にある栽培前半期には圃場内部に設置したトラップの半旬別捕獲数の消長は,その1~2半旬後のキャベツ上の幼虫密度の消長と良く一致した(88)。防除適期は成虫の誘殺数が多くなった半旬後から3半旬後までが適当とされている(239)。新潟では,春キャベツのコナガに対する散布適期は,発生盛期の5~7日後と推定されている(41)。なお,大林(未発表)は,春1回目の殺虫剤防除の適期が捕獲数から推定できるが,2回目以降については誘殺数だけでは困難で,作物の被害状況も考慮する必要性を指摘している(46)。

 (イ)交信かく乱法

 コナガでが性フェロモンの誘引範囲が狭い上,トラップの捕獲率も高くないため大量捕獲法は実用的でないと判断され,最初から交信かく乱法に絞った防除実験が行われ,有効性と問題点が示された(25,27,44,50,51,52,65,115,123,131,140,153,194,195,196,197,214,206)。露地で安定した防除効果を得るためには最低3 ha の処理が必要と考えれた(44,52,65,131,140,214)。それ以下の小面積ではフェロモンが流出しやすくなる上,周辺作物から成虫が飛び込むので防除効果が安定しない(51,140,194)が,小面積でも周囲作物から隔離されフェロモンが滞留しやすい圃場では効果的であった(115,196,197)。さらに,高密度条件下では交尾阻害効果が低下すること(51),および,処理区の周辺や風上側あるいは傾斜地形の上部などではフェロモン濃度が低下しやすいことと処理区外からの既交尾雌の侵入とによって防除効果が低下しやすい(50,131)ことなどが示された。合成フェロモン剤を組み込んだ防除体系の組立が行われている(25,50,52,123,195)。また,経済性(52,214)や利用者の組織化(52,214)などの問題についても検討された。

 イ.ハスモンヨトウ

 (ア)発生予察

 性フェロモン成分が同定され(190),合成性フェロモンに処女雌に匹敵する誘引活性が確認されて(250)以来,トラップの構造(152)や設置条件(26,152),温度や風などの気象要因(33,150,152),野外雌密度(150,152)などの誘殺数に関与する要因の検討が行われた。また,捕獲数の自動計数式トラップ(122)や捕獲時刻の自動記録トラップ(86)が試作されている。ハスモンヨトウのトラップデータは日変動が大きい傾向があり,発生ピークを判定する際に異常値の除去という操作を加えるという提案(74)があるが,ARIMAモデルを適用した時系列解析が試みられた(97)。

 フェロモントラップの捕獲効率は予察灯をはるかに上回る(164)ので,低密度時の発生調査に優れた能力を示す。1991年福島県で施設野菜において本種の越冬が確認された翌年の5月に連続的な捕獲が認められた(141)。また,ミカンハウス内での発生調査にも利用されている(172)。しかし,捕獲数と圃場における発生時期との関係はあまり明確ではない。鹿児島県における誘殺消長とサトイモへの産卵消長の関係は不明瞭であった(34)。ところが,捕獲数と野外雄の推定密度の比には季節変化が認められた(227)。雄の飛行距離と生存期間,トラップの捕獲効率それぞれの季節変化の相殺的な関与がうかがえる(227)。また,ハスモンヨトウの場合をモデルに標識虫の放飼-再捕獲実験から個体群サイズを推定する方法が提案されている(242)。

 平均日当たり誘殺数と卵塊密度との関係から防除要否の決定が試みられた(111)。ハスモンヨトウについては計算の基礎となる誘殺数および卵塊数が作物,地域,気象条件などによって大きく変動しているので今後さらに検討を加える必要があるが,誘殺数から防除要否を決定する基本的なモデルとして注目されている。

 ハスモンヨトウ雄成虫は著しく飛翔力が強いことが判明している。放飼雄が1夜に23km以上飛行する場合があり,平均飛行距離は1夜あたり 3.5~ 5.9km,最終的には 3.0~10.9kmにも達する(226)。飛行距離は季節により顕著な違いが認められている(226)。東京新宿の高さ約 200mの超高層ビルの屋上で雄蛾が捕らえられたことから,かなり上空を長距離飛行している可能性が示唆されている(9)。なお,雌については室内実験で雄に匹敵する飛行能力を有していると推察されている(124)が,野外での実態に関する知見はほとんどなく,発生予察および直接防除へフェロモンを利用する上で今後の解明が必要である。

 (イ)大量捕獲法

 ハスモンヨトウに対する大量捕獲法は1977年から実施された農林水産省の助成事業として14県27地域で実施され,大面積処理により初期発生が抑制されるが,密度が高まる発生中期から後期には防除効果がなくなることが示された(108,121,151,202,203,243)。また,大量誘殺区の中央部では産卵密度の低下や幼虫コロニーの減少が認められたが,周辺部では認められなかった(202,203,121)。

 ハスモンヨトウでは大量捕獲法と交信かく乱法との比較実験が行われた(75,76)。その結果,トラップ密度を増すとつなぎ雌の交尾率は低下したが,その程度はフェロモン誘引源だけを同数取り付けた場合とほぼ同程度であった。すなわちフェロモントラップの交尾阻害効果は,合成フェロモンによる交信かく乱効果に他ならないと推察された(75,76)。

 (ウ)交信撹乱法

 1977年愛媛県のサトイモ畑 5 a (151),また1980~81年には佐賀県のダイズ畑 3.2 ha(75,76)を対象にフェロモンを用いたゴムキャップで処理した現地実験が実施された。それぞれ,処理区の中では交尾阻害効果が確認されたが,次世代幼虫密度への影響は認められなかった。処理区の外から交尾雌が飛び込んで産卵したためと考えられている。1989年からは高知県でネギを対象にポリエチレンチューブ剤を用いた大規模な実験が実施されている(186)。また,露地セルリーを中心とした約6haを対象に中規模実験が実施され,卵塊のふ化率の低下が認められたものの十分な防除効果が得られなかった(15)。この場合も雌の飛び込みによる防除効果の低下と考えられる(15)。

 ウ.シロイチモジヨトウ

 (ア)発生予察

 シロイチモジヨトウの性フェロモンは北米で誘引性が確認された組成(96)と基本的に同一のものが日本でも誘引性を示し(35,225),発生調査に利用されている(3,35,73)。

 (イ)交信撹乱法

 1987年 24 haのネギ畑を含む 155ha,翌年は同じく50haを合成フェロモン剤で処理したところ,顕著な産卵密度の低下と顕著な防除効果が得られ(187,228,229,232),交信撹乱剤の有効性が示された。その際,合成フェロモン剤処理によって交尾雌率の抑制(228,230)に加え,交尾遅延による増殖率低下もあったと推定された(228,231)。引き続き,露地ネギ(2,3,14,187,241),雨よけ栽培のネギ(248),ナガイモとシロネギ(209),エンドウ(10,127)などの作物で処理と効果の関係について検討が加えられ,防除の経済性の面からの評価も行われた(19)。その結果,概ね 5ha以上の処理で防除効果が安定することが認められた。

 エ.施設栽培における交信撹乱剤の利用

 施設栽培は病害虫にとって好適な発生条件にある上,収益性が高いために被害許容水準が低い。そのため,薬剤散布の頻度が高くなり殺虫剤抵抗性害虫の多くが施設栽培で問題化している。鱗翅目害虫ではコナガやシロイチモジヨトウ,ハスモンヨトウなどでこの問題が顕在化している。

 施設栽培におけるコナガでは,密閉型のガラス室やビニールハウスなどで防除効果が高いが,換気を行った場合はフェロモンが流出して効果が低下した(66,131)。また,ハウスの天井部でも交尾が認められ、多発条件下では交尾阻害効果が低下することが示された(43)。一方,ハウス内にフェロモンを均一に充満させることは確かに重要であるが,処理量を増すことによって低濃度の部位でも有効濃度を確保できると考えられている(66)。また,成虫密度が上昇すると交尾阻害率が指数関数的に低下し(206),増殖率が高い時期には容易にエスケープ(個体群の増殖率が1以上になる)が起こると予想され,他の防除手段との併用が必要である(207)。

 シロイチモジヨトウでは,施設ネギにおいては多量の合成フェロモン剤を単独処理しても交尾抑制効果は不十分であったが,ライトトラップを併用すれば,フェロモンによる交尾抑制効果とライトトラップの雄除去効果との相乗効果が得られ,雌の交尾率を顕著に低下させ得ること,さらにライトトラップによる既交尾雌の捕獲効果が加わって著しい防除効果が得られることが実証された(185,186,187,228)。同様の効果はカーネーションのハウス(247)やハスモンヨトウの場合(186)にも認められている。施設のような閉鎖空間では,たとえば屋根部分と両端の側面とが接する部分などの局所に成虫が集まる現象が見られる(186)。そのような場所で出会った雌雄はフェロモンによらない交信によって交尾が可能である。ライトトラップで成虫を誘殺することにより,「出会いの場所」における成虫密度が減少すると考えられている(186)。

 ハスモンヨトウでも,施設栽培のアスパラガス(21),オオバ(青ジソ)(167,208)などで交信撹乱剤処理が試みられ,幼虫密度の抑制に成功している。また,施設バラでもハスモンヨトウとチャハマキ,チャノコカクモンハマキの防除が試みられている(79)。

 オ.その他の鱗翅類の性フェロモン利用

 ミツモンキンウワバ,タマナギンウワバを対象に試作されたコーントラップ(68)を利用して,ミツモンキンウワバ(129)やタマナギンウワバ(59),ガンマキンウワバ(57,58,59,77)などの発生調査が行われた。アワヨトウ(31,155),ヨトウガ(89),シロモンヤガ(154)の合成フェロモンは発生消長調査に利用された。また,カブラヤガについてはガラス毛細管を利用した誘引源の誘引効果が1年以上持続することが確認され(72),タマナヤガについては誘引性を高める協力物質が発見された(223)。ジャガイモガについても合成性フェロモンの誘引条件が検討された(146,213)。

 タマナギンウワバに対して交信撹乱法による防除が試みられ,高い交尾阻害効果と幼虫密度の抑制が認められた(53)。

 カ.甲虫類の性フェロモン利用

 サトウキビ害虫のオキナワカンシャクシコメツキとサキシマカンシャクシコメツキにおいても性フェロモントラップが発生生態調査に使われた(105,165)。

 オキナワカンシャクシコメツキでは大量捕獲実験が約25 ha の圃場にトラップ 120個を設置して1985年から実施された。本種は1世代が2年間を経過するので,2年目ごとの捕獲データで効果を評価したところ,処理区内の合計捕獲数は2年ごとに30~40%ずつ着実に減少していた(105)。鱗翅目害虫では,誘引源の合成フェロモン量が適量を超えると逆に誘引性が低下する誘引阻害現象が一般に認められる。この虫の場合,フェロモン量を増すほど捕獲数が増加し,誘引性が未交尾雌の50~ 200倍にも達する。成虫は早春に出現し,雌が性フェロモンを分泌し始める以前から雄はフェロモントラップに捕獲されるという(105)。大量捕獲法(雄除去法)が成功するためには,合成フェロモンが未交尾雌をはるかに凌ぐ誘引性をもち,しかも交尾前に雄の捕獲が可能という条件が必要であろう(233,234)。

 米国で同定されたアリモドキゾウムシの性フェロモン(20)の日本の個体群(沖縄県と鹿児島県トカラ列島以南)に対する誘引性が確認され,捕獲に適したトラップの選定や設置方法(166,244),雄の分散距離や捕獲効率などが明らかにされた(182,244)。また,トラップを用いた標識虫の放逐-再捕獲実験から,雄の絶対密度推定が試みられている(181,182)。合成フェロモントラップはサツマイモ畑での発生消長調査に利用された(245)。また,合成性フェロモンで誘引した雄を殺虫剤で殺すタイプの誘殺板が工夫された(166)。このタイプの性フェロモン剤により殺虫剤散布回数の軽減が可能であった(71)。

 そのほか,合成性フェロモントラップは,ヒメコガネで誘引条件が検討された(108,109)。

7)果樹害虫防除への利用

 果樹ではきわめて高品質の果実が求められ,多種の害虫が発生するため予防的な暦日防除になりやすいので,ある1種の害虫の発生予察ができたとしても実際の防除に十分生かされないことがある。現状でも,フェロモントラップは発生時期や発生量の予察に十分利用できるが,今後は各種システムモデルに基づいた発生予察法の確立が必要である(76,163,205)。

 果樹害虫の発生予察用性フェロモン剤は,チャノコカクモンハマキ,リンゴコカクモンハマキ,チャハマキ,モモシンクイガ,ナシヒメシンクイ,リンゴモンハマキ,コスカシバ,モモハモグリガ,キンモンホソガの9種が市販されていて利用が可能である(55,205)。性フェロモントラップによる誘殺数に関与する諸要因,トラップで得られた消長と実際の発生消長との関係について考察され,発生時期や発生量の予察モデルがしめされている(204)。また,複数種の性誘引用製剤を1つのトラップで同時に使用した場合にそれぞれの誘引力に及ぼす影響が検討された(163)。

 1985年,モモシンクイガの交信かく乱剤が日本の果樹害虫用としては初めて農薬登録され,その有効性が明らかにされてきた(142,157)。チャの2種のハマキムシ用のテトラデセニルアセテート剤がリンゴコカクモンハマキ,リンゴモンハマキ,ミダレカクモンハマキに対しても適用拡大がなされた。しかし,リンゴなどの落葉果樹では一部の種だけを対象としている限り,たとえ防除効果が優れていても現場での殺虫剤散布回数の軽減などに結びつかない(70,157)。そこで,1991年以降ハマキムシ類,モモシンクイガ,ナシヒメシンクイ,キンモンホソガなどの複数種を対象とした混合製剤の試験が開始されている(1,70,163)。ナシヒメシンクイとモモシンクイガの2種,さらにモモノゴマダラメイガの3種を対象とした同時交信撹乱剤を用いた防除実験が試みられ,ナシヒメシンクイとモモシンクイガに対して殺虫剤散布に匹敵する防除効果が認められた(203)。

 ア.ナシヒメシンクイ

 性フェロモントラップで得られた捕獲ピークと発育積算温度をもとに次世代の発生時期を予測できる,すなわち発生時期の予測が可能なことが示されている。198,199,203,236)。なお,トラップに捕獲される雄成虫は寄主植物以外の異質な環境への活発な分散活動を行っているものと推察されている(148)。

 直接防除法としてまず大量捕獲法が試みられた。モモ園やカキ園で1樹あたりトラップ1~2個の処理で比較的低密度の第1化期に処理圃場の中心部で次世代幼虫密度の抑制効果が認められているが,周辺部や密度が高まる第2化期には防除効果が認められなくなった(119,200,203)。

 交信撹乱剤処理は20 a程度の小面積のモモ園で新梢被害の軽減に成功したが,後世代では防除効果が低下した(200)。新たにアルコール成分を添加した改良型の交信撹乱剤剤を使った防除実験により,低密度時の被害回避効果の増強が認められた(106)。

 イ.リンゴコカクモンハマキ,リンゴモンハマキ,ミダレカクモンハマキ

 リンゴコカクモンハマキの性フェロモン成分は最初の同定結果189)が再確認されている(174)。フェロモントラップの誘引性や捕獲消長と幼虫発生状況との関係をもとに防除適期の予測が可能なことが示されている(170,171)。

 リンゴモンハマキの性フェロモン成分は杉江らによって同定され(173),トラップの高さと誘殺数,圃場密度と誘殺数の関係158)や,予察灯とフェロモントラップの比較(159)などの発生予察のための基礎的調査がおこなわれ,捕獲消長の年次間比較と有効積算温度をもとに一般的な目安としての発生量の予測に利用できると考えられている(163)。

 リンゴコカクモンハマキに対する交信撹乱剤はすでにリンゴモンハマキおよびミダレカクモンハマキにも適用拡大され,交信撹乱効果と密度低下が確認され,殺虫剤散布回数の軽減に成功している(133,145)。リンゴコカクモンハマキでは大発生条件下でも顕著な効果があり(145),その際,殺虫剤無散布圃場では卵寄生蜂の寄生率が高いレベルに維持されたこと,ミダレカクモンハマキでは交尾遅延効果が野外でも起こっていることが認められた(133)。しかし,トビハマキの密度が顕著に高まる例が若干認められた(145)。

 ウ.モモシンクイガ

 性フェロモン成分が同定され(191),合成フェロモンのほ場における誘引性が確認された(169)。リンゴ園やナシ園などにおいてトラップの誘殺範囲や発生消長の調査が行われ(11,54,132,143),発生予察に利用できることが示されている。

 モモシンクイガ用交信撹乱剤は,果樹害虫用として日本で農薬登録された最初の剤である。処理量や処理方法が検討され,十分な交信撹乱効果を得るために必要な合成フェロモンの蒸発量と処理地点数が明らかにされ,それに基づき製剤が改良された(163)。低密度時ほど効果が高い(144)。交信撹乱剤処理単独では防除効果が不十分な場合(18,144)があった。しかし,極端な高密度であっても適切な殺虫剤の適期散布との組み合わせによって殺虫剤単独施用に勝る劇的な防除効果が得られた(142,144,145)。すなわち,殺虫剤の散布回数を軽減できることが示された(157)。特に処理園の外縁部ではフェロモン分布が不均一になって密度が高くなる傾向があること(142,144),傾斜地では防風林が交信撹乱効果を高めていることが示された(142,144)。また,ナシヒメシンクイとの同時交信撹乱剤の検討も行われた(203)。

 エ.キンモンホソガ

 性フェロモン成分が同定され(176,216),発生調査に利用されている。

 交信撹乱法について,成分の検討や設置条件,処理量などについて検討された(163)。顕著な交尾阻害効果が認められている(145)場合もあるが,第2世代以降では処理量を増しても交尾阻害効果と防除効果が不十分で防除効果が期待できないという(163)。

 オ.モモハモグリガ

 性フェロモン成分(175)の光学異性は(S)-体(156)と同定された。ラセミ体を用いて誘殺条件が検討され,主要なモモ生産県で発生調査への利用が検討され(160),予察灯との誘殺消長の比較並びに幼虫発生との関係が調べられている(161)。さらに,発育積算温度を組み合わせにより発生時期の予察が可能なことが示された(203)。本種の発生予察法の開発研究は佐藤(163)によってとりまとめられている。

 本種の交信かく乱剤を10 aあたり 300本設置すると,交尾雌率と雌あたり交尾回数が共に3分の1に減少したことから,顕著な防除効果が期待され,本種に対する殺虫剤散布回数を大幅に減らすことができると期待されている(163)。

 カ.コスカシバ

 合成性フェロモンの誘引性や誘引条件は柳沼を中心として明らかにされ,発生予察と直接防除両面での検討が行われた(238)。福井県においてウメのコスカシバ成虫の発生消長調査に利用された(240)。

 コスカシバの交信撹乱剤の防除効果はまずモモ園で実証された(238)。すでに農薬登録され,ウメを中心に防除に利用されている8)。性フェロモン剤は1回の処理で5月から11月まで有効であった(7,8)。ウメ園においてほぼ完璧な誘引阻害が認められ,複数年にわたる継続処理により食入被害の着実な減少が認められている(7,8,116,249)。処理面積が 3 ha 以上で緩傾斜の園での効果が高いが,周囲にウメ園がなく盆地状の園では 0.2 ha でも顕著な防除効果が得られた例もあり地形などの影響も大きい(116,118)。1992年には和歌山県のウメ園合計 2440 haのうち 2200 haで使用され,普及率は90%を越えた(17,117)。

 キ.ミカンハモグリ

 本種では性誘引物質が知られている(5)が,性フェロモンであるかどうかは未確認である。発生消長をもとに世代数の推定が行われ(217,219),発生予察への利用の可能性が示されてた218)。雄蛾はかなり広範囲にわたり飛翔すると推定された(217)。なお,粘着トラップへの捕獲虫がウスカワマイマイやアリ類に摂食されて消失する場合があるという(219)。

8)茶樹の害虫防除への利用

 ア.発生予察

 チャノコカクモンハマキ(188,193)とチャハマキ(125)の性フェロモンは,トラップの種類と設置場所が検討され,防除適期の判定が可能なことが示されている(136)。また,両種とも捕獲数が比較的狭い範囲の発生量を表していて,圃場ごとの防除の要否判定に利用できると期待され,実際にもトラップ調査の結果が農家による防除に利用されている(80)。特にチャノコカクモンハマキに対しては有効薬剤の適期散布が重要なので,的確な発生予察情報の提供が求められている(38)。

 チャノホソガにおいても性フェロモン(4)の使用条件が検討され,発生予察への利用の基礎的な知見が得られている(149)。

 イ.大量捕獲法

 チャノコカクモンハマキに対して,5 a程度の茶園を対象とした大量捕獲法で殺虫剤散布に匹敵する防除効果が得られた(120)。しかし,茶園ではトラップが摘採作業の邪魔になること,性フェロモン成分の内の1成分でチャハマキとの顕著な同時交信撹乱効果が得られたことから,チャハマキとの同時交信撹乱が試みられ実用化に至っている。

 ウ.交信撹乱法

 チャノコカクモンハマキとチャハマキでは性フェロモンの共通成分 Z11-14:Acを用いた両種の同時交信かく乱剤(テトラデセニルアセテート剤)がすでに実用化され,製剤型の検討(39)や処理条件の検討(16,138,238)が行われた。処理面積を増すほど交尾阻害効果が高まり,成虫密度が高いと防除効果が低下する傾向が確認されている(138)。両種に対する効果を比較すると,チャハマキでは小面積処理の場合の効果が不安定であるが20~25 a以上の処理で効果が安定するのに対し,チャノコカクモンハマキの防除効果は比較的不安定とされている(16,38,137,138)。茶園内で防除効果を得るために必要な合成フェロモン成分の空中濃度が測定され,交尾阻害率との関係が調べられている(139)。チャノコカクモンハマキはチャハマキの場合と比べ,雄がフェロモン剤に曝されてもさらに高い濃度の性フェロモンに反応する能力を有すること(126),雌の増殖能力が交尾遅延の影響を受けにくいこと(62,137)など交信かく乱効果が現れにくい特性が関与している可能性がある。チャのハマキムシ類の殺虫剤感受性の低下が著しい地域での利用が期待されるが,そこでは他の害虫発生も多いので防除回数そのものの減少に必ずしも結びついていない(38)。また,交信撹乱剤と顆粒病ウイルスを組み合わせた防除法の検討が行われ,殺虫剤の散布回数を減らせる可能性が示された(40,45)。

9)芝草害虫への利用

 ゴルフ場害虫は環境保全型農業とは異質であるが、フェロモン利用による害虫防除という点で共通した問題が含まれるので若干触れておく。ゴルフ場の農薬乱用問題に端を発した芝草害虫対策の一環として,スジキリヨトウの性フェロモン(90,168)は,野外での誘引性が確認され(168),発生消長調査に利用された(184)。シバツトガの性フェロモン(168)も,発生消長調査に利用された(184)。また、シバツトガとスジキリヨトウ両種を対象とした同時交信撹乱剤が実用化されている(168)。

 ヒメコガネ(22,23,110)とマメコガネ(29,30)で発生調査への利用が検討され,発生予察用としてそれぞれ有効とされた。さらに,コガネムシ類の発生調査用として芳香誘引剤の利用が検討された(24)。

                  (蚕糸・昆虫農業技術研究所 若村定男)

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185)高井幹夫, 若村定男. 合成性フェロモンによるシロイチモジヨトウの防除 Ⅱ. 施設ネギにおける交信撹乱効果とライトトラップの併用効果. 応動昆. 34, 115-120(1990)

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195)田中 章ほか. コナガの性フェロモン剤の小面積利用の検討(Ⅱ). 九州病虫研報. 37, 152-155(1991)

196)田中 章ほか. コナガの性フェロモン剤の小面積利用の検討(Ⅲ). 九州農研. 54, 111(1992)

197)田中 章ほか. 性フェロモン剤の大規模と中規模処理によるコナガの防除. 九州農研. 54, 112(1992)

198)田中福三郎. ナシヒメシンクイの発生時期の予察. 植物防疫. 33, 297-302(1979)

199)田中福三郎, 矢吹正. 性フェロモントラップによるナシヒメシンクイの発生時期の予察. 応動昆. 22, 297-302(1979)

200)田中福三郎. 交信かく乱法によるナシヒメシンクイの防除. 植物防疫, 40, 59-62(1986)

201)田中福三郎ほか. 交信かく乱法によるニカメイガの防除. 応動昆. 31, 125-133(1987)

202)田中福三郎, 矢吹正. 合成性フェロモンを用いたハスモンヨトウの大量誘殺について. 岡山農試研報. 6, 12-19(1988)

203)田中福三郎. 合成性フェロモンによる農業害虫の発生予察並びに直接的防除に関する研究. 岡山農試臨時報告 79, 83-147(1989)

204)田中福三郎. 性フェロモンによる果樹害虫の発生予察. 植物防疫. 44, 233-238(1990)

205)田中福三郎. 性フェロモン利用による発生予察の現状と今後の展望-果樹害虫-. 植物防疫. 46, 26-27(1992)

206)田中 寛, 木村 裕. フェロモンディスペンサーによるコナガの交尾阻害率について. 関西病虫研報. 32, 84(1990)

207)田中 寛. フェロモンによる施設害虫の防除. 植物防疫. 47, 512-515(1993)

208)田中 寛. 青ジソ害虫の総合的防除の試み-フェロモン・黄色蛍光灯・天敵-. 今月の農業. 38(2), 34-39(1994)

209)谷口達夫. ナガイモとシロネギにおけるシロイチモジヨトウの防除. 今月の農業. 38(5), 85-88(1994)

210)Tatsuki, S. et al. Sex pheromone of the rice stem borer, Chilo suppressalis (Walker)(Lepidoptera: Pyralidae): the third component, Z-9-hexadecenal. Appl. Entomol. Zool., 18, 443-446(1983)

211)田付貞洋. 交信かく乱法によるニカメイガの防除. 植物防疫. 40, 67-72(1986)

212)田付貞洋. 性フェロモン研究の現状と応用. 植物防疫. 47, 476-479(1993)

213)富尾孝雄. ジャガイモガ性フェロモン構成成分の最適混合比. 九州病虫研報. 32, 140-142(1984)

214)富沢邦義. キャベツのコナガ防除に対するコナガコンの実用性. 関東東山病虫研報. 38, 187-189(1991)

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