生理障害詳細情報

作物名  ピーマン  一般名称  亜硝酸ガス害  学術名称

症状
 ハウス栽培において、一晩のうちに中〜下位葉の葉縁や葉脈間に水浸状の斑点を生じる。その部分は、乾くと白化するが、被害部と障害部の境界ははっきりしている。
 被害がひどい場合には、熱湯でゆでたように枯れるが、新葉まで被害を受けることは少ない。

発生条件
 亜硝酸ガス害は、多肥や硝酸化成菌の活動低下によって、土壌中に亜硝酸が蓄積した場合に発生する。土壌pHが低いと亜硝酸を硝酸に酸化する硝酸化成菌の活動が悪くなる。そのため、亜硝酸が土壌に蓄積し、土壌pHが低いとガスとなって空気中に揮散する。亜硝酸ガスは、ハウス内の露滴pHが5.6以下の場合に発生していることが多い。

対策
 亜硝酸ガスは前述のように多肥や土壌pHの低下によって発生しやすい。このため、pHが低い土壌では、石灰質資材の施用によって土壌pHを矯正するとともに、施肥量を控えることが重要である。
 応急的には、ハウス内の換気を十分に行い、亜硝酸ガスをハウス外に放出する。また、炭酸石灰の懸濁液を灌注して土壌pHを上げ、亜硝酸がガス化しないようにする。

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