作物名
トマト
一般名称
空洞果
学術名称
症状
果肉部とゼリー部に隙間を生じるもので、空洞の程度が大きいと、商品価値が低下する。一般的に、果実肥大初期はゼリー部の発育が悪く、空洞であるが、次第にゼリー部が発達し、やがて空洞は見えなくなる。しかし、空洞果では、収穫期になっても果肉部とゼリー部に隙間を生じたままである。
発生条件
果実の肥大に見合う同化養分の移行が不十分な場合に発生する。過繁茂や日照不足などで光合成量が少ないにもかかわらず、着果ホルモン(トマトトーン)の高濃度処理や二度がけ、未熟花への処理などで、果実肥大のスピードが早まった場合に空洞果となりやすい。また、若苗を定植をすると、初期の生育が旺盛となりやすく、空洞果の発生も多くなる。心室の多い品種では発生が少ない。
対策
同化養分の果実への転流を出来るだけ多くする。幼果に日光が当たるようにすると果実への同化産物の転流が促進され、空洞果の発生はやや少なくなる。
樹勢のコントロールが容易な大苗定植を行うとともに、樹勢に応じた着果を行い、果実肥大を緩やかにする。
ホルモン処理については、濃度を間違えないことや2度がけをしないようにする。また、気温の高い日中の散布はできるだけ避ける。
|