この節では、まず(1)で外来雑草図鑑システムの内容について説明する。そして、実際にどのように検索するかを具体的な検索手順を提示しながら外来雑草図鑑システムの使い方について述べる。 続いて、(2)では、Help Desk Builderの検索ツールであるHelp Desk Builder/BTについてその使い方を説明する。 (3)では、Help Desk BuilderのオーサリングツールであるHelp Desk Builder/ATについてその使い方を説明する。 (4)では、Help Desk Builderで使われる用語一覧とその説明を集めている。
実際の検索の手順について例を示しながら解説する。
(ア) 名前のわかっている植物についてその特徴を知りたいとき。
ここではアメリカセンダングサという外来雑草を例にあげる。
次に、サンプルとして添付しているハイパーブック“家庭用電気製品販売店”のハイパーブックを例に、Help Desk Builder/BTを操作する方法を、レッスン方式で説明する。
レッスン1(起動と終了)
このレッスンでは、Help Desk Builder/BTの起動と終了方法、ハイパーブックの開き方について説明する。
内容
Help Desk Builder/BTを起動し、添付のハイパーブックを開いた後、Help Desk Builder/BTを終了する手順を説明する。ハイパーブックは、目次 とページ から構成されている。
操作
レッスン2(目次ウィンドウ)
このレッスンでは、目次ウィンドウを使って検索する方法について説明する。
内容
たとえば、東京地区の渋谷店について調べたい場合には、以下のように操作する。目次「支店別情報」の下のアイテムの「東京地区」から、渋谷店に関する案内のページを検索する。
操作
レッスン3(目次からのページ検索方法)
このレッスンでは、目次から参照したいページを検索する方法について説明する。
内容
たとえば、「テレビを買い替えようと思うが、どのような機種が良いだろうか?」ということを検索したい場合、「製品別情報」の目次からカラーテレビの製品情報を検索する。
操作
レッスン4(ホットスポット)
このレッスンでは、ページ中のホットスポットの操作について説明する。
内容
たとえば、「21型カラーテレビを販売店へ直接購入しに行きたい。」ということを検索したい場合、「21型カラーテレビ」のページ中から、ページ中の下線が引かれた文字列の「渋谷店」をクリックすると取扱店の「渋谷店」のページを表示することができる。
操作
レッスン5(外部データベースの検索)
このレッスンでは、外部データベースを検索する方法について説明する。
内容
在庫データベースを検索し、「21型カラーテレビ」の在庫状況を調べてみる。在庫状況は、表示した時点の在庫数である。
操作
レッスン6(複数の目次からの絞り込み)
このレッスンでは、複数の目次からの絞り込み方法について説明する。
内容
たとえば、「BSテレビの購入を考えている。予算は、だいたい10〜15万円位を考えているが、どのような製品があるか?」を調べたい場合、複数の目次からの絞り込み検索機能で検索する。
操作
レッスン7(複合条件の検索)
このレッスンでは、統合検索機能を使って複合条件で検索する方法について説明する。
内容
たとえば、「“BS(衛星放送機能)”がついて“ハイビジョン”のテレビを考えているが、どのような製品があるか?」ということを検索したい場合、統合検索機能で検索する。
操作
レッスン8(アイテム位置検索)
このレッスンでは、表示しているページに対し、目次リンクを張っている目次アイテムを検索する方法について説明する。
内容
たとえば、「“39型ハイビジョンBS内蔵テレビ”についてさらに関連する製品情報はないか?」ということを情報検索したい場合、アイテム位置検索機能で検索する。
操作
レッスン9(ページ早引き検索)
このレッスンでは、直接文字列を指定して、ページを検索方法について説明する。
内容
たとえば、「“ワイド”画面対応のテレビについて、どんな製品があるか?」を検索したい場合、ページ早引き検索機能で検索する。
操作
レッスン10(目次早引き検索)
このレッスンでは、直接文字列を指定して、目次アイテムを検索する方法について説明する。
内容
たとえば、「BS内蔵のテレビやビデオについて、どんな製品があるか?」を検索する場合、目次早引き検索機能で検索する。
操作
Help Desk Builder/ATは、ハイパーブックを容易に構築する機能を持つツールで、以下のような特徴がある。
Help Desk Builder/ATの提供する機能は、以下のとおりである。
Help Desk Builder/ATにおいて、外来雑草図鑑のようなコンテンツを作成するときの、一般的作成手順について説明する。ハイパーブックは、一般に以下の流れで作成する。
上記の流れを詳細に説明していく。
まず最初に、さまざまな文書や情報などの素材データを種々の観点から分類する。次に、分類された情報ごとにページを作成する。同時にページタイプを設定する。また、情報を割り当てるだけでなく、他のページに導くようなページ(以降、「誘導用ページ」と呼ぶ)や、表紙としてのページを必要に応じて作成する。情報を記述したページ1ページには、素材の中の情報の一単位を割り当てる。外来雑草の場合なら、1つの品種を1ページに割り当てる。駆除事例の場合は、事例1つを1ページに割り当てる。また、情報量としては、1ページに多くの情報をつめ込みすぎず、1画面で収まる程度が適当である。1つの情報が大きくなる場合は、ページを分けて、ホットスポットリンクでつなぐ。
誘導用ページは、情報を表現するものではなく、利用者をページからページへ上手に導くためのページである。目次のアイテムではページの説明や情報を多く記述せず、その代わりに誘導用ページに詳細を記述する。目的のページにたどり着くための入り口をページ内に移動させたと考える。そして誘導用ページと目的のページをホットスポットリンクで結ぶ。仮に目的のページが、内容的には複数の目次から参照される可能性があるとする。目次によってその目的ページの内容を変更しなければならない場合がある。そのような場合、直接、目的のページと目次に目次リンクを張らずに中間に誘導用ページを挿入し、誘導用ページの方と目次間に目次リンクを張るとよい。そして誘導用ページと目的のページ間はホットスポットリンクを張る。すると目的のページの内容はそのままで、複数の目次から最終的に参照することができるようになる。また、誘導用ページを作成し挿入することで検索の流れがスムーズになる。
表紙のページは、最初に表示されるページで、情報を表すものではなく、ハイパーブックの大きなタイトルを示すものである。これは、他のページとは別に作成しておく。このページは最初に表示されるので、一番よく検索されるページとこのページにホットスポットリンクを設定しておくと、決まって検索されるページをすぐに表示することができる。
ページには、検索するためのキーワードを複数設定することができる。有効なキーワードを設定するためには、以下のような方法がある。
複数の素材や多大な情報量を扱うため、目次は複数の視点から設定する。様々な検索の切り口を設けることで、欲しい情報を検索することが容易になる。ここでは、まずHelp Desk Builder/BTの検索機能の活用例を示し、それを基にHelp Desk Builder/ATにおいて 効果的なハイパーブックを作成する際の留意点と目次設定方法を説明する。目次の設定によって、「目次のアイテムで絞り込む」という統合検索機能を効果的に利用できるかが決まる。ここでは具体的な目次の設定例を紹介し、Help Desk Builder/BTの統合検索機能を活用できる目次の作り方を説明する。
(例) 「同一の目次内の検索」
統合検索の「目次のアイテムで絞り込む」という機能は、同じ目次内でも適応できる。例として添付のサンプルハイパーブックである「電気製品」の目次を考える。
上記の目次では、アイテムとして、「ビデオ」、「テレビ」があり、両アイテムとも、共通のページに目次リンクが張られたサブアイテム「ビデオ一体型テレビ」を持つように目次が設定されている。この場合、検索の流れは、以下のようになる。統合検索「目次のアイテムで絞り込む」を同じ目次内に適用する操作を以下に示す。
(例) 「排他的な目次」(異なる目次間の統合検索)
アイテム組み合わせモード“OR”に設定した統合検索機能を効果的に利用した例を示す。例として「製品情報」の目次と「支店」の目次の2つで
統合検索する場合を考える。「支店」の目次では、共通のページを目次リンク先とするようなアイテムは存在しないように設定する(排他的な目次)。たとえば、「支店」−「渋谷店」−「在庫状況」の下のサブアイテムと「新宿店」−「在庫状況」の下のサブアイテムに共通のページが結ばれないようにすることである。
検索の流れは、以下のようになる。支店が「渋谷店」または「新宿店」のとき、「ビデオ」と「テレビ」の在庫情報を取り出したい場合、以下の流れで検索する。
(例) 「事例のみの目次」(1つの素材のみ分類する目次)
複数の素材にまたがる目次ではなく、1つの素材のみを対象とする目次が効果的な場合がある。ここでは事例のみの目次を設定し、その効果的な使い方を紹介する。例として、事例のみの目次「問い合わせ」と「製品別情報」の目次を考える。「製品別情報」の目次内に「問い合わせ」のアイテムを設定し、事例のページを結ぶ。また「問い合わせ」では事例のみを分類し、アイテムを設定して事例のみと目次リンクを張る。
検索の流れは、以下のようになる。
上記のような効果的な情報検索を可能とするハイパーブックを作成する際の留意点を以下にまとめる。