イチゴ 萎黄病

病原:Fusarium oxysporum Schlechtendahl : Fries f. sp. fragariae Winks et Williams
病徴:新葉が黄緑色から黄色に変わり葉巻になり,舟形に奇形化する。全身で萎縮症状を示し,下葉から紫紅色に変わり萎ちょうし青枯れる。地際部,葉柄,果梗の維管束が褐色から黒褐色に変色し根が腐敗する。
伝染:本病菌は土壌伝染および苗伝染する。本病は採苗床,仮植床の汚染が定植圃場での発病につながるため,苗による伝染には注意を要する。本病菌は畑,水田のいずれにおいても土壌中で長期間生存する。 親株の発病(保菌)に伴う苗伝染は親株の発病程度,採苗時期や方法で異なるが,一般に親株に近い,早く発生したランナーに発病が著しい傾向がある。土壌伝染に比べて苗伝染は低率であるが,苗の移動が多い栽培法のため,無病地が保菌株により汚染する可能性が高い。 本病は地温15度以下〜18度の比較的低温では発病が少ないが,22度以上とくに25〜30度では発病は早く,被害も著しい。品種間差は認められない。      
防除:無病地を避け,無病地で採苗,育苗を行う。発病地あるいは発病の危険性がある圃場は,作付け前にクロルピクリン剤による土壌消毒を行う。夏季ハウス密閉による太陽熱処理も有効である。仮植前のベンレート水和剤,トップジンM水和剤の根部浸漬処理および,仮植後の両薬剤の氈

参考: イチゴ 萎黄病 - 日本植物病名データベース

萎黄病(株):新葉は黄化し,下葉から枯死して,株が萎縮して枯死する。

萎黄病(葉):はじめ新葉の1〜2葉が黄化し,奇形を生じる。

萎黄病(クラウン):クラウンの導管は激しく黒褐色になる。