病原糸状菌 性状詳細

キャベツ根こぶ病 Clubroot
病原糸状菌 : Plasmodiophora brassicae Woronin
本菌は純寄生菌で,人工培養できない。
菌体は全実性。
休眠胞子は淡色,球形,大きさは2.4〜3.9マイクロメートル,1胞子当り1個の遊走子を放出する。
遊走子は2鞭毛を有し,表皮で被のう化して根毛にアメーバ状原形質を侵入させ,多核性の一次変形体が形成される。
ついで分割により生じた遊走子のうから,一次同様の二次遊走子が放出される。
この遊走子間の接合体が根表皮から侵入,多核性二次変形体が形成され,細胞内で増殖する。
それにともない根組織を肥大させ,こぶが形成される。変形体は成熟後分裂して,多数の単核性休眠胞子となる。生育適温は20〜24度,休眠胞子の発芽適温は18〜25度である。多くのアブラナ科植物に寄生する。
分類: 変形菌 Myxomycota
形成: 胞子はあるが子のうや担子器はない
: 無色透明又は淡色
形態: 球,楕円,紡錘,繭,卵,洋梨,俵,短円筒
室数: 単細胞
様式: 分割型(cle)
器官: 胞子のう状(sporangial)
構造: アメーバ状

この病原による他の病害
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