病原ウイルス 性状詳細

ナスえそ斑点病 Eggplant necrotic leaf spot
病原ウイルス : Broad bean wilt virus
ソラマメウイルトウイルス(Broad bean wilt virus,BBWV)はFabavirusグループに属し,世界各地に分布している。
宿主範囲はきわめて広く,多くの植物で退緑輪紋などを現すが,病徴は高温では隠蔽される傾向がある。
アブラムシによって容易に伝搬される。
小球形ウイルスであるが,ウイルス粒子が明瞭なので,DN法による電顕観察で比較的容易に検出できる。
国外ではいくつかの系統や血清型などが報告されているが,日本では十分な研究はない。
ピーマンに発生するBBMVについては,わが国では,葉に黄色斑点や輪紋を生じ,果実にも黄色〜黄白色の斑入りや輪紋を現すが,茎にはえそ斑をまったく生じないものを“斑入り系”として区別している。BBMVはCMVと重複感染している例がかなり多い。
分類: ファバウイルス Fabavirus
核酸種類: RNA
核酸鎖性: 1本鎖
核酸文節数: 2
蛋白種類数: 2
粒子形態: 球状
媒介者: アブラムシ
伝搬様式: 非永続伝搬
汁液伝染: あり
種子伝染: なし
土壌伝染: なし

判別植物接種葉上位葉
ダイズ-M
N. glutinosa--,M
インゲンマメ-,L-
エンドウ-M,N
カブ--
キュウリ--
ササゲ-,LM
C. amaranticolorLM,N,D
ソラマメ-,LM,N
カボチャ--
タバコ-,L-,M
トマト--,M
ペポカボチャ--
ペチュニア-,LM
ダイコン-M,N
ニンジン-M
センニチコウLM

この病原による他の病害
ダイズウイルス病
トウガラシ(ピーマン)モザイク病 ダイコンウイルス病 ハクサイウイルス病
ニンジン微斑モザイク病 ホウレンソウえそ萎縮病


[前のページにもどる]   [有用植物病害診断トップ]