病原ウイルス 性状詳細

イネ黒すじ萎縮病 Rice black-streaked dwarf
病原ウイルス : Rice black-streaked dwarf virus
イネ黒条萎縮ウイルス(Rice black-streaked dwarf virus,RBSDV)はPlant reovirusグループに属し,日本,韓国,中国に分布する。
ウイルス粒子は径70〜80nmの球状で,2本鎖RNAである。
不活性温度は50〜60℃,希釈限界は10-4〜10-5(葉汁液)・10-5〜10-6(虫体液),保存限界は葉汁液5〜6日・虫体液6日以上である。
ウイルス粒子は発病株の維管束隆起部の細胞内に散在,集塊ときに結晶となっている。
宿主範囲は狭く,イネ科植物25種に限られる。本ウイルスは虫媒伝染で,汁液・種子・土壌によっては伝染しない。媒介昆虫はヒメトビウンカほか2種で,永続的に媒介される。本ウイルスは経卵伝染する。ヒメトビウンカは本ウイルスの虫体内注射で保毒する。
分類: 植物レオウイルス Plant reovirus
核酸種類: RNA
核酸鎖性: 2本鎖
核酸文節数: 10
蛋白種類数: 6
粒子形態: 球状
媒介者: ウンカ
伝搬様式: 永続伝搬−増殖型
汁液伝染: なし
種子伝染: なし
土壌伝染: なし

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