各生理障害の詳細については、ページ下に記載した参考文献を参照してください。
花き名 | 症状名 | 主な症状 | 発生条件・原因など | 文献 |
---|---|---|---|---|
キク | 葉縁褐変症 | 葉縁の褐変,葉枯れ | B過剰(Bが葉縁まで移行し,多量に蓄積する) | 6 |
草丈の短小化 | 不明 | 12 | ||
葉枯症 | 中位業の褐変症状 | Mg飽和度上昇による根の活力低下 | 29 | |
頂葉禍変症 | 頂葉部分が梅雨あけに褐変枯死 | PとCa吸収量の関係が関与(露地ギクで発生) | 24 | |
心止まり症 | 苗に発生する心止まり,心腐れ | 親株育成時の過湿,多施肥。挿し穂の冷蔵が根本原因 | 29 | |
ポットマム | 生育障害 | 茎の生長点,葉の褐変,枯死 | 土壌溶液中のNH4-N量が極めて多いことに起因 | 14 |
カーネーション | 節割れ症 | 節が縦に割れる | 不明(B欠では節が横に割れる) | 12 |
茎割れ現象 | 茎が縦に割れ商品価値がなくなる | Zn欠乏 | 12 | |
クロロシス | 止葉にクロロシス発生 | K欠乏。N過剰が関与。品種“コーラル”で発生 | 25 | |
Mn過剰症 | 葉脈間の黄化・B葉先から枯れ込む | Mn過剰吸収害。品種“バクースコッチ”で多発 | 23 | |
萎縮そう生症 | 定植後の心止まり | Bがそう生症の発生を助長。土壌微生物も関与 | 27 | |
葉の障害 | 下葉先の枯れ,褐色斑点症状 | 低pH(品種により許容pHが大きく異なる) | 29 | |
葉枯れ症 | 止葉先端の褐変,上位葉の小斑点 | 開花期の急激な生育に伴って止葉等で起こるKの欠乏 | 29 | |
止葉近くの葉がかすり状に白化 | P過剰。K施用量を増すと発生率低下 | 19 | ||
バラ | クロロシス | 新梢伸長時の先端葉に多発 | 単純なFe欠乏,またはPの過剰吸収によるFe欠乏 | 13 |
クロロシス | 新葉の葉脈間が黄白化 | Fe欠乏(品種間差大。キャラミア等の品種で多発) | 19 | |
葉の周囲の黄化。次第に落葉 | 土のK含量の上昇(100mg/100g以上)によるMg欠乏 | 11 | ||
ネクロシス | 成長した葉で症状が出,落葉 | 病害ではないようであるが,詳細は不明 | 12 | |
墨をぬったような黒色斑 | Mg欠乏 | 19 |
花き名 | 症状名 | 主な症状 | 発生条件・原因など | 文献 |
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チューリップ | 生育障害 | 花弁色抜け,首折れ | B欠乏(水溶性BがO.2ppm以下で発生) | 4 |
茎割れ,花裂け,花の色あせ | B欠乏 土壌酸性はB欠を助長 | 10 | ||
生育障害 | 首折れ曲がり。草丈小,不揃い | Ca欠乏(Ca濃度2.5ppm以下で発生 | 5 | |
色抜け症状 | 花弁の色抜け | Nの過剰施用(B欠乏による色抜け症とは異なる) | 20 | |
ストック | 開花異常,片咲き,茎に褐色斑点 | B欠乏 | 21 | |
葉の表皮白化,開花異常,茎割れ | B欠乏 | 3 | ||
濃度障害 | 生育不良 | pH5.2以下でMn過剰障害,pH7.0以上でB欠乏症 | 25 | |
連作による品質低下(軟弱な切花) | 土壌養分,特にNの過剰 | 28 | ||
葉先カール,下葉先の黄白化 | K欠乏 | 3 | ||
葉先に褐色の小斑点 | Mn過剰(Mn耐性が極めて弱く,照葉種で多発) | 3 | ||
シクラメン | 異常発育 | 生育停滞 | Nの過剰(特に,アンモニア態および尿素態N) | 25 |
グリーン・ドーマンシー | 生育の停滞,休眠 | P欠乏 | 27 | |
側芽の異常形成 | 枝分かれ,とさか状芽 | 養分の過剰吸収 | 27 | |
芽枯れ | 幼葉花芽の枯死 | 植物体内の樹液中無機成分濃度の急激な上昇 | 27 | |
シクラメン サイネリア | 芽(花,葉)枯れ | 芽(花,葉)枯れ症状 | NO3-N過剰。促成堆肥を鉢用土に使用すると多発 | 12 |
サツキ | 枝枯れ,株枯れ症 | 葉脈間黄化。石根様症状 | 極端な乾燥状態や一時的な過湿による水分ストレス | 24 |
クロロシス | 葉にクロロシス発生 | ケィフンの多施用による土壌のアルカリ化 | 12 | |
スイートピー | 葉に小斑点や大型斑点 | K欠乏 | 19 | |
葉にスポット状のネクロシス | Ca欠乏 | 19 | ||
斑点状クロロシス。線状の褐色斑 | Mn欠乏 | 19 |
花き名 | 症状名 | 主な症状 | 発生条件・原因など | 文献 |
---|---|---|---|---|
セントポーリア | 葉裏の葉脈間が水浸状に薄くなる | K欠乏 | 3 | |
ポインセチア | 黄化症 | 葉脈間が黄化〜黄白化 | Zn欠乏 | 30 |
グラジオラス | ネクロシス | 葉の先端,周縁部に発生 | NH4-N過剰 | 18 |
トルコギキョウ | 茎の空洞化症 | 地際から2〜3節の茎が空洞化 | 土壌の乾燥。詳細は不明 | 12 |
ロゼット化 | 定植後節間伸長しない | 育苗中の環境条件(温度,暗,日射量)が影響 | 12 | |
グロリオサ | クロロシス | 新葉にクロロシス発生 | Fe欠乏。無電照で発生しやすい。 | 12 |
コチョウラン | 株わい化,花らいの生長停止 | B過剰 | 12 | |
ゴヨウマツ | 立枯性生育障害 | 急に立枯症状を呈し枯死 | マツと菌根菌との生活力のバランスの変化。詳細不明 | 2 |
シャクヤク | 首曲が・闖ヌ | 葉がカールし,花首が曲がる | 詳細は不明 | 12 |
宿根カスミソウ | 開花時に葉先が黄変 | B過剰 | 23 | |
シンビジウム | 葉枯れ症 | 葉の先端の裏面に黒褐色の斑点 | Na過剰。Na濃度30ppm以上で品質上問題。 | 23 |
スカシユリ | 葉焼け症 | 葉が焼けたような症状 | 過湿,遮光,多肥,大球。CaCl2液の散布で被害軽減 | 28 |
スターチス | 苗冷蔵障害 | 生長点が腐敗 | 多施肥,ECの上昇,T/R比の上昇 | 29 |
ハナショウブ | 葉先枯症 | 葉先から葉身に褐色のゴマ斑 | 施肥量の不足(N,K) | 9 |
ブバルデア | 急性葉枯れ症 | 下葉位からの枯れ上がり | 土壌残留臭素の過剰吸収 | 12 |
ペチュニア | 黄化症 | 新葉の黄化用 | 土の高pH化(pH8以上)によるFe欠乏 | 22 |
リンドウ | コプ症 | 節間がやや短くなり節が肥大する | 土壌病害ではなさそうである | 12 |
レザーファン | 黄化症 | 葉脈間が黄化 | 土壌のアルカリ化に起因するMnの不溶化により発生 | 12 |
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