病原ウイルス 性状詳細

ネギウイルス病 Welsh onion virus disease
病原ウイルス : Tomato spotted wilt virus
トマト黄化えそウイルス(Tomato spotted wilt virus,TSWV)はTospovirusグループに属し,世界各地で広く発生している。
宿主範囲はきわめて広く,34科160種の植物が知られており,その多くは激しいえそ,退緑斑,萎縮などの症状を現す。
TSWVは被膜を持つ径約85nmの大型球状粒子で,被膜を除く電子密度の高い部分は径60nmである。
TSWVは不安定で不活化温度は40〜46℃10分,希釈限界は2×10-2〜10-3,保存限界は2〜5時間である。
アザミウマにより永続伝搬されるが,接触伝染,種子伝染,土壌伝染はしない。
病徴・寄生性の異なる各種系統がある。わが国では,ピーマン・トウガラシに発生している普通系,及びウリ科に寄生するスイカ系があり,核酸・タンパク質の分子量および血清学的にも差異が認められている。
分類: トンブスウイルス Tombusvirus
核酸種類: RNA
核酸鎖性: 1本鎖
核酸文節数: 3
蛋白種類数: 4
粒子形態: 球状
媒介者: アザミウマ
伝搬様式: 永続伝搬−増殖型
汁液伝染: あり
種子伝染: なし
土壌伝染: なし

判別植物接種葉上位葉
ネギ-+,M
ペチュニアL-
ヘチマ-CS
トマトLN,Y
タバコL-,N
ソラマメLN
センニチコウL,NS-,M,N
ササゲL-,M
キュウリL-,M
インゲンマメ-,L-
P. floridana-,LM
N. glutinosaL-,M,N
D. stramoniumL,CSM,N
C. quinoaL,NS-
C. amaranticolorL,NS-

この病原による他の病害
トマト黄化えそ病 トウガラシ(ピーマン)黄化えそ病
キュウリウイルス病 スイカ灰白色斑紋病


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