病原ウイルス 性状詳細

ナスモザイク病 Eggplant mosaic
病原ウイルス : Tobacco mosaic virus
タバコモザイクウイルス(Tobacco mosaic virus,TMV)はTobamovirusグループに属し,世界各国に分布する。
核酸は1本鎖のRNAであり,180k,130k,30kタンパクならびに外皮タンパクの遺伝子を持つ。
180kと130kタンパクはウイルスRNAの複製,30kタンパクはウイルスの細胞間移行に関与する。
宿主範囲は広く,ナス科,キク科,マメ科など22科,200種以上の植物が感染する。
物理的安定性がきわめて高く,乾燥した病葉中で長年にわたって活性を失わない。
汁液接種は容易であるが,媒介者の存在は知られていない。普通系,黄斑系,トマト系,マメ科系など多くの系統が知られており,タバコ・トマトおよびTMV抵抗性のピーマン品種に対する寄生性が異なる。
分類: トバモウイルス Tobamovirus
核酸種類: RNA
核酸鎖性: 1本鎖
核酸文節数: 1
蛋白種類数: 1
粒子形態: 棒状
媒介者: なし
伝搬様式: 該当なし
汁液伝染: あり
種子伝染: あり
土壌伝染: あり

判別植物接種葉上位葉
ササゲ--
C. quinoaL,NS-
D. stramoniumL-
N. glutinosaL-
P. floridana-M
インゲンマメ-,L-
C. amaranticolorL,NS-
キュウリ--
カボチャ--
センニチコウL,NSM,N
ソラマメ-,L-
タバコ-,L-,M,N
ツルナL,NS-
トマト--,M
ペチュニア-,L-,M,N
カブ--,M

この病原による他の病害
トマトモザイク病 トマト黄斑モザイク病
トマト条斑病 トウガラシ(ピーマン)モザイク病 ホウレンソウモザイク病
イチゴウイルス病


[前のページにもどる]   [有用植物病害診断トップ]