トマトモザイク病 Tomato mosaic |
病原ウイルス : Cucumber mosaic virus |
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キュウリモザイクウイルス(Cucumber mosaic virus,CMV)はCucumovirusグループに属する。 世界に広く分布し,とくに温帯地域での発生が多い。 宿主植物は非常に広く,汁液接種で双子葉・単子葉の草本・木本の45科190種以上に感染が認められる。 多様な変異がみられ,寄生性・病徴に応じて普通系・軽症系・黄斑系・黄色微斑系・マメ科系・ダイズ系(ダイズ萎縮ウイルス)・フキ系・ホウレンソウ縮葉系などの系統がある。 また,植物分類上の科・属に対する寄生性の相違から普通系統群,マメ科系統群,アブラナ科系統群,ヒユ・アカザ科系統群,ラゲナリア(ヒョウタン)属系統群に類別することもある。 しかし,既知の系統・系統群に類別できない場合も多い。血清反応の異なる2つの型(Y型とP型)がある。 |
分類 | : ククモウイルス Cucumovirus |
核酸種類 | : RNA |
核酸鎖性 | : 1本鎖 |
核酸文節数 | : 3 |
蛋白種類数 | : 1 |
粒子形態 | : 球状 |
媒介者 | : アブラムシ |
伝搬様式 | : 非永続伝搬 |
汁液伝染 | : あり |
種子伝染 | : あり |
土壌伝染 | : なし |
判別植物 | 接種葉 | 上位葉 |
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トマト | - | M |
D. stramonium | - | M |
N. glutinosa | - | M |
P. floridana | - | M |
アズキ | - | M |
インゲンマメ | -,L | -,M |
エンドウ | - | -,M |
カブ | - | -,M |
キュウリ | - | M,CS |
ササゲ | -,L | -,M |
センニチコウ | -,L | M,N |
ソラマメ | -,L | -,M,N |
C. amaranticolor | L | - |
タバコ | - | M |
カボチャ | - | M |
ヒエ | - | - |
ヘチマ | - | M |
ペポカボチャ | - | M |
メヒシバ | - | - |
メロン | - | M |
モロコシ | - | - |
ペチュニア | - | -,M |
スイカ | L | -,M |
ダイコン | - | -,M |
チシャ(レタス) | - | M |
フキ | - | M |
ニンジン | - | M |
ダイズ | - | D,M |
この病原による他の病害
ダイズ萎縮病 | トマト条斑病 | ナスモザイク病 |
トウガラシ(ピーマン)モザイク病 | キュウリモザイク病 | メロンモザイク病 |
マクワウリモザイク病 | シロウリモザイク病 | スイカモザイク病 |
カボチャモザイク病 | ダイコンモザイク病 | ハクサイモザイク病 |
キャベツモザイク病 | チシャ(レタス)モザイク病 | ニンジンモザイク病 |
セルリーモザイク病 | ホウレンソウモザイク病 |
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